課題 アレスタやサージアブソーバなどの規格適合試験には、雷サージ試験器を使用することが一般的です。しかし、雷サージ試験器は、製品にストレスを与えることを目的としているため、開発品や試作品の性能を確認する際に、被試験物を破 […]

KIKUSUI mag 家電・産業機器

アレスタ・サージアブソーバの簡易評価

掲載日-2018年4月 ※記事は当時の掲載日をご確認ください。現在の製品情報や価格、技術についての最新情報ではない可能性があります。ご了承ください。

課題

アレスタやサージアブソーバなどの規格適合試験には、雷サージ試験器を使用することが一般的です。しかし、雷サージ試験器は、製品にストレスを与えることを目的としているため、開発品や試作品の性能を確認する際に、被試験物を破壊してしまう可能性があります。 そこで、本稿では電気安全規格試験マルチアナライザ TOS9300シリーズを使用し、試料に必要以上のストレスを与えない簡易的な評価方法をご紹介します。

試料破壊の要因は?

  • 電圧:急峻な電圧印加によるオーバーシュート など
  • 電流:過大な電流による発熱で劣化 など

被試験物が破損してしまうと・・・

  • Time Loss:試料作り直しの手間が発生
  • Cost Up:試験に多数の試料が必要

このような場合、電圧印加の速度や電流リミットを設定可能な「耐電圧試験器」を製品評価に使用することで試料の破損を低減することが出来ます。

解決

評価方法

1. オーバーシュートを抑制し、任意の電圧で定量的に評価

ライズタイムコントロール機能

ライズタイムコントロール機能は、電圧印加時の立ち上がり速度を設定可能です。
設定時間に合わせて電圧をリニアに上昇させます。
過電圧によるストレスが発生しないため、1つの試料で様々な条件下での振る舞いを確認することが出来ます。

2. 電流リミットで過電流を抑制

電流リミット機能は、設定値に電流が到達すると出力をカットオフします。
電流の流れすぎによる発熱や焼損を未然に防ぐことができます。

試験時のワンポイントアドバイス

電流のリミットは、なるべく低く設定するのがオススメ!
複数個の試験を実施する際には、高電圧スキャナ TOS9320を使用します。1台で4chまで出力を拡張することが出来ます。

マルチスキャナで4chに出力拡張
マルチスキャナで4chに出力拡張

多チャンネル試験時のアドバイス

試験間隔は短くしすぎないのがポイント! 適切な試験間隔を設定することで、測定ミスなどの発生が少なくなり、結果的に評価や実験がスムーズになります。

電気安全規格試験マルチアナライザ TOS9300シリーズは、規格試験への対応はもちろん、多彩な機能を装備しています。これらの機能は活用の幅が広いため「専用機」では対応できない様々な用途に応用することが可能です。

執筆者: 菊水電子工業株式会社

計測と電源のエキスパート・カンパニー 菊水電子工業のスタッフによる執筆です。

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