PCZ1000Aのトラッキング運転は、マスター機にて設定した電流値をシリアル通信にてスレーブ機へ送り、スレーブ機が同じ電流値を引くように制御しています。 しかし負荷入力電圧値は、マスター・スレーブ機が個々に自立して計測していますので、CR(定抵抗)モードやCP(定電力)モードにおいては各機に入力されている電圧値が違っていますと、マスター機にて指定した抵抗および電力の値に、スレーブ機がならないことが起きます。
以下はCP(定電力)モードでの例になります。 マスター機にて相当り900Wになるよう設定します。 そしてマスター機に入力されている電圧が100.0Vであれば、900Wとするべき電流は9.0Aとなります。 一方スレーブ機に入力されている電圧が97.0Vであったとした場合、マスター機から送られる電流指令は9.0Aですので、スレーブ機の電力は、97.0×9.0=873W となってしまいます。
入力されている電圧に関わらず、マスター・スレーブ機すべて同じ電力を消費したい場合は、トラッキング操作をやめて、それぞれ単体で制御するようにしてください。