多機能直流電子負荷装置

多機能直流電子負荷装置PLZ-5W/5WZシリーズ

  • EV
  • HEV用コンバータの評価試験
  • 太陽光発電
  • 燃料電池
  • 二次電池等の評価試験
  • デバイス評価試験
PLZ-5W/5WZ

性能・機能

フラッグシップモデル、誕生。
高速応答・大容量化・省スペース化。

PLZ205W

カラー液晶ディスプレイ(LCD)採用でスタイル一新!

カラーで視認性の高い表示が可能です。測定値(電圧、電流、電力)が常時表示されます。

10KEYを配置した操作性の向上

ロータリーノブスイッチに加えて、10KEYを新たに装備。設定値をダイレクト入力で設定可能。

最高スルーレート60A/μs

定格電流までの電流立上り時間は4μsを実現。電源評価に対して重要度が増す高速過渡応答試験に対応。

最高スルーレート60A/μs

電圧追従特性の高速化

CRモードの電圧追従特性を高速化しているので、電源の起動試験などに最適です。

電圧追従特性

動作モードの設定

PLZ-5W は下記の動作モードを備えています。定電流モードおよび定抵抗モードでは、さらに定電圧モード(+CV)の動作を追加できます。

ZOOM
定電流(CC)モード電流値を指定し、電圧が変化しても電流を一定に保ちます。
定抵抗(CR)モードコンダクタンス値を指定し、電圧の変化に対して比例した電流を流します。
定電圧(CV)モード電圧を指定し、負荷入力端の電圧が一定になるように電流を流します。
定電力(CP)モード電力値を指定し、消費される電力が一定になるように電流を流します。
任意IV 特性(ARB)モードI-V 特性上の任意の電圧値と電流値を複数指定して、任意の負荷特性を設定できます。

ロードオン・オフ動作

システムに応じて柔軟に対応します。ロードオン・オフ動作は通常操作のほかに下記を選択可能です。

  • 電源投入時にロードオンの状態で起動
  • ロードオンの経過時間を表示
  • 一定時間経過時間後にロードオフ
  • リレー等の外部信号によってロードオン・オフ

スルーレートの設定

電流を変化させるときの、変化の速さを設定できます。スルーレートを設定すると、下記の場合にスルーレートが機能します。

  • 設定値を変更して電流値を変化させたとき(スイッチング機能含む)。
  • 定電流(CC)モードの外部コントロールで電流値を変化させたとき。
  • ロードオンで電流値が変化したとき。

スルーレート可変による電流波形の推移
スルーレート

スルーレートは、単位時間当たりの電流の変化量を電流レンジに応じて設定します。また、立上りと立下りで共通の値を設定します。CC モードまたはARB モードのとき、ロードオン/オフにかかわらず設定できます。

任意IV特性(ARB)モード

任意IV特性(ARB)モードでは、IV特性上の任意の点(電圧値、電流値のセット)を複数登録することで、任意のIV特性を設定できます。任意の点は3 点~ 100 点まで登録できます。LED 負荷のシミュレーションなどに利用できます。

任意IV特性(ARB)モード

ショート機能

ショート機能を作動させると、定電流(CC)モードでは最大電流値、定抵抗(CR)モードでは最小抵抗値に設定され、EXT CONT コネクタのリレー(DC30 V/1 A)接点が閉じます。外部の大電流用リレーなどを駆動して負荷入力端子をショートさせることができます。

ショート機能

スイッチング機能

定電流モードおよび定抵抗モードにて、最高100kHzでのスイッチング動作が可能です。またレベル、周波数、デューティ比などの設定パラメータはロードオン中でも変更することができます。

スイッチング機能

設定パラメータ
  • 動作モード:CCおよびCR
  • 周波数設定範囲:1Hz〜100kHz
  • 周波数設定分解能
  • 周波数設定確度:±(0.5 % of set)
  • デューティ比設定範囲、ステップ

ソフトスタート機能

ソフトスタートは、負荷電流の立上り時間を制限する機能です。下記の条件をすべて満たしたときのみ、ソフトスタートが機能します。

  • ソフトスタートの立上り時間が設定されている。
  • 定電流(CC)モードでロードオン状態。
  • 負荷入力端子に入力がない状態から、最小動作条件以上の入力があった場合。

ソフトスタート機能

負荷電流が急激に立上ると被試験物の出力が不安定になる場合や、電源の過電流保護回路が作動してしまうので、起動時の電流変化のみ遅くしたい場合などに使用します。立上り時間は、OFF/100μs / 200μs / 500μs/ 1ms/ 2ms /5ms/10ms/20ms に設定できます。

高精度・高分解能

3レンジを内蔵し、広いダイナミックレンジと高精度を両立。

PLZ205Wの動作範囲・設定分解能

リモートセンシング機能

リモートセンシングを行うと、電圧の計測点を負荷入力端子から任意のセンシング点に変更できます。センシング点を被試験物端に設定することで、負荷用電線の抵抗による電圧降下などの影響を低減し、CR/CV/CPモードの動作を安定させることができます。リモートセンシングを使用する場合は、センシング線をPLZ-5W のセンシング端子と被試験物端に接続し、リモートセンシング機能を有効にします。

  • リモートセンシング補償可能電圧:往復7V

自動ロードオフタイマ

被試験物の放電開始から指定時間経過後に、自動でロードオフします。ロードオフ直後の積算電力、積算電流も測定します。電池の放電試験などに便利です。

自動ロードオフタイマ

シーケンス機能

シーケンスは、あらかじめ設定した動作を連続的に実行する機能です。シーケンスは、プログラムとステップで構成されます。プログラムは、ステップの集合体です。ステップは、ステップ1から1つずつ昇順に実行されます。最後のステップが終了すると、そのプログラムの実行が1回終了したことになります。

シーケンス機能

TALink

TALink(Transient Acquire Link)トリガを用いると、シーケンスのステップと同期してPLZ-5Wにデータをロギングさせることが可能です。ロギングしたデータはPLZ-5Wと通信をすることで取得できます。

TALink

ZOOM
設定項目内容
負荷設定値電流値、コンダクタンス値、電圧値、電力値。現在の動作モードによって設定できる値が異なる。
ステップ実行時間ステップごとに0.000025 s ~ 3600000 s を設定可能。
電流値遷移方法階段状、またはスロープ状。
プログラムのループ回数1 回~ 100000 回、または無限。
シーケンス編集/実行/停止方法前面パネル操作、またはRS232C / LAN / USB でのリモート操作。
その他ロードオン/オフ制御、スルーレート、CC またはCR モード時にCVモードを追加、トリガソース設定、ステップ実行時トリガ信号出力オン/オフ、保護機能(OCP、OPP、UVP)作動時の動作

同期運転機能

PLZ-5Wを相互に通信ケーブルで接続するだけで、同期運転をすることができます。(市販LAN ケーブルによる簡単設定)

  • 複数台のロードオン/オフを同期する。
  • 測定を同期する(リモートコントロール)
  • 複数台のシーケンス開始タイミング、一時停止解除タイミングを同期する。
    PLZ-5Wの各機種を混在して接続可能です。(例:PLZ205W とPLZ1205W など)また、並列運転の状態でも同期運転できます。

セットアップメモリ

セットアップメモリは、下記設定値を20個まで保存できます。

  • 動作モード(CC/CR/CV/CP、+CVの有無)
  • 保存時の電流値/抵抗値/電圧値/電力値
  • レンジ設定
  • スルーレート値
  • スイッチング周波数/デューティ比/レベル/時間
  • 保護設定
  • ABCプリセットメモリの内容

通信インターフェース標準装備

LAN(LXI)/USB/RS232Cインターフェース標準装備。
*GPIB(オプション)

通信インターフェース標準装備

ABCプリセットメモリ

各モードの各レンジごとにA、B、Cの3つのメモリがあり、設定値を保存することができます。保存された設定値は、ロードオン中でも自由に呼び出し、保存ができます。定電流+定電圧、定抵抗+定電圧モードでは、定電流および定電圧、定抵抗および定電圧の両方のメモリの呼び出し・保存ができます。

保護機能・その他

過電流保護(OCP)、過電力保護(OPP)、過電圧検出(OVP)、低電圧保護(UVP)、過熱保護(OTP)、逆接続検出(REV)、外部アラーム入力検出、コンフィグレーション設定、USBキーボード対応。

ブースタ(PLZ2405WB)

2Uサイズで2400Wを実現
PLZ1205W に別売のブースタPLZ2405WB を最大4 台接続することにより、最大10.8 kW/2160 A の電子負荷装置として使用可能です。なお、接続にはオプションの並列運転ケーブル(PC01-PLZ-5W)が接続台数に応じて必要となります。

ブースタによる並列運転台数と容量(最大電流と最大電力)

並列運転

同一機種の並列運転が最大5台まで可能
また、ブースタを使用しない並列運転では、マスタ機を含めて同一機種を最大5 台まで並列接続できます(最大6kW/1200A)。接続はワンコントロール・マスタスレーブ運転となり、マスタ機のパネルでシステム全体の制御及び表示が可能になります。なお、接続にはオプションの並列運転ケーブル(PC01-PLZ-5W)が接続台数に応じて必要となります。
※PLZ2405WB(ブースタ)にはPC01-PLZ-5Wが1本付属しています。

並列運転台数と容量(最大電流と最大電力)

接続概念図

 

アプリケーション

広帯域な電流センサー評価への対応

直流電源と組み合わせて高精度な定電流電源を構成することにより、電流センサーの評価等にも対応可能になります。 また、3段階のレンジ設定を装備していますので設定したい電流値に合わせた電流設定分解能を選択することができます。

広帯域な電流センサー評価への対応

LED負荷シミュレーション

任意IV特性モード(ARB)を搭載
I-V 特性上の任意の点(電圧値、電流値のセット)を複数登録することで、非直線の負荷特性設定が可能です。 任意の点は3 点〜100点まで登録できます。LED 負荷のシミュレーションなどに使用できます。 また電圧入力に対して任意の電流設定が可能なため、印加電圧に依存したスイッチなど、今まで不可能だったアプリケーションが可能です。

LED負荷シミュレーション

電源の簡易インピーダンス測定

PLZ-5Wの場合
ファンクションジェネレータとデジタルボルトメータを組み合わせた簡易インピーダンス測定システムの構築など様々なアプリケーションに柔軟に対応します。

電源の簡易インピーダンス測定 PLZ-5W

PLZ-5WZシリーズの場合
ファンクションジェネレータ不要

電源の簡易インピーダンス測定 PLZ-5WZ

ヒューズ溶断試験

ヒューズ溶断試験では、直流電源の定電流動作において、高速電流制御が求められます。直流電源単体では、高速電流制御することは困難ですが、新製品の電子負荷装置 PLZ-5W と組み合わせるだけで、高速電流制御が可能になります。
ヒューズ溶断試験では、JASO D612 規格が要求されます。規格要求の各試験(電圧降下試験 / トランジェント電流遮断試験 / 溶断時間試験 / ステップ通電試験 / 遮断容量試験)が可能です。

ヒューズ溶断試験

バッテリー評価試験

大容量スイッチング電源 PAT-T シリーズのみでは高速動作はできませんが、直列及び並列に電子負荷装置 PLZ-5W シリーズを接続することで、高速応答なユニポーラ電源を構築することが出来ます。これにより、バッテリーに対してパターン化した充電電流、放電電流を高速動作で同期して、電流を流すことが可能になります。さらに、バッテリー評価試験にて PLZ-5WZ にすると、評価中にシームレスにバッテリーのインピーダンスが測定可能。

バッテリー評価試験

仕様

ZOOM
仕様PLZ205WPLZ405WPLZ1205W
定格動作電圧(V)0.25〜150
電流(A)4080240
電力(W)2004001200
定電流モード(CC)設定可能範囲Hレンジ(A)0〜420〜840〜252
Mレンジ(A)0〜4.20〜8.40〜25.2
Lレンジ(A)0〜0.420〜0.840〜2.52
リップルmArms4824
定電圧モード(CV)設定可能範囲Hレンジ(V)0〜157.5
Lレンジ(V)0〜15.75
分解能Hレンジ(mV)5
Lレンジ(mV)0.5
定抵抗モード(CR)設定可能範囲Hレンジ(S)42〜084〜0252〜0
Mレンジ(S)4.2〜08.4〜025.2〜0
Lレンジ(mS)420〜0840〜02520〜0
定電力モード(CP)設定可能範囲Hレンジ(W)0〜2100〜4200〜1260
Mレンジ(W)0〜210〜420〜126
Lレンジ(W)0〜2.10〜4.20〜12.6
質量(約)kg77.514
消費電力(約)VAmax505085

共通仕様

スイッチング動作
動作モード:CC、CR 周波数:1.0Hz〜100.0kHz デューティ比:1%〜99%
入力電圧
AC100V~240V(AC90V~250V)単相

ラインアップ

ブースタ(PLZ2405WB)

インピーダンス測定システム PLZ-5WZシリーズ(工場オプション)

PLZ-5W SR(スマートラック)シリーズ

オプション

シリーズオプションです。詳しいオプション製品については製品単体ページにてご確認ください。

ダウンロード

お気軽にご質問・ご相談ください

製品カタログダウンロード 一覧を見る
導入検討・見積り依頼 お問い合わせ
close

検索