回路図を見て回路の動きを理解することは、私にとってはまだまだ難しいものです。特に初めて目にしたような最新の回路図となると、その動作の読み取りに難渋することがよくあります。しかし当社にはそんな(複雑怪奇な!)回路図を描いた…

コラム

SPICEを使いこなそう

公開日:2018年 12月 この記事の公開日をご確認ください。製品、価格、技術に関する情報は最新の内容ではない可能性があります。

回路図を見て回路の動きを理解することは、私にとってはまだまだ難しいものです。特に初めて目にしたような最新の回路図となると、その動作の読み取りに難渋することがよくあります。しかし当社にはそんな(複雑怪奇な!)回路図を描いたベテランの先輩がたくさんおり、気軽に聞きに行くことができます。そして(たいていは親切に)教えて貰えます。でも私の場合は、聞いただけですと時の経過とともに忘れてしまうことが多く(残念!)、しっかり自分のものとするために何らかの行動を起こすことが必要であると常々思っていました。

回路図の振る舞いを考える

皆さんは、回路図を見て、どのような動きになるかわからない場合、または自分で考案した回路が思っているような動きをするだろうか?と検証する場合、どうしていますか?

私の場合は、まずインターネットや書籍を見て情報を得ることにしています。その次に先輩に聞いたりして足りない情報を集めます。それから実際に実験回路を作成して動作を確認してみるという順番です。しかしインターネットの記事や書籍を読んで、なんとなくわかったような気がしている場合も多いのが現実です(理解力に問題があるのかもしれませんが・・・)。そんなときには実験回路を組む前に回路シミュレーションソフト(SPICE)を使用して、シミュレーションしてみます。その結果から、OKと判断できたら、実験基板を作成して、実際の動作を確認するようにしています。

回路シミュレーションソフト(SPICE)

回路シミュレーションソフトは、SPICE (Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis, スパイス) と呼ばれるものです。歴史を調べると、そもそもは集積回路の設計用途として1973年に開発され、その後PCBなどの電子回路の検証にも使われるようになったということです。私が主に使っているのはリニアテクノロジ社の「LTSpice」で、当社内では「PSpice」なども使われています。

私が回路シミュレーションソフトを、どのような場面で使用しているのか整理してみるとこんな感じです。

  • インターネットや書籍の閲覧だけでは、理解できない時
  • 回路図の中で部分的に動作が不明な時
  • 新規設計した回路が想定した動きをするか確認したい時
  • 単純に閃いた回路の動作を確認したい時

新規設計の回路において、はじめから実験基板を作成し検証を行うよりも、回路シミュレーションソフトを使用すれば、抵抗やコンデンサなどの電子部品の定数を簡単に置き換えて動作の確認が行えるため、検証時間の短縮につながり設計の効率が上がると思います。

しかし、回路シミュレーションソフトも正しく使用出来なければ意味がなく、かえって混乱してしまうこともあります。実際、私も設計した回路をシミュレーションした時に明らかに不自然な動作になっていて、シミュレーションの段階で行き詰ってしまうこともありました。そうならないためにも、回路シミュレーションソフトのスキルアップが必要だと感じます。こういったツールは時々触るだけでは、初心者レベルをなかなか脱せないので、まとまった時間を確保して(夏休みとかに・・・でもそれってブラックかな?)自主トレをするのが有効ではないかと思います。使いたい時に、サクッと簡単に使いこなせるようになることが重要です。

SPICEを使いこなして仕事のレベルを上げよう

回路シミュレーションソフトを使いこなせるようになれば、机上設計の検証、実験回路の動作確認、回路動作の理解力向上に繋がることは間違いありません。しいては、先輩が設計した回路のウィークポイントなどを見つけられるようになれば、さらにカッコいいなと思っています。「山椒は小粒でもピリリと辛い」・・・ですね。

なお、「LTSpice」は無料でダウンロードできますので、未経験の人はぜひ試して見て欲しいなと思います。また下記のようなWebアプリもあります。これはオシロ表示に加えて電流の流れなども表示してくれるので、教材としても便利そうです。

Circuit Simulator Applet
http://www.falstad.com/circuit/index.html

spice

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