高調波電流の規格 高調波電流の規格の現況 高調波電流の規格の目的は「電圧歪みをあるレベル以下に抑える」ことにあります。その目的のために各機器で発生する高調波電流の値を規制する規格になっています。しかし現代社会ではその存在…

KIKUSUI mag コラム

電源高調波電流について(1)

公開日:2000年 6月 この記事の公開日をご確認ください。製品、価格、技術に関する情報は最新の内容ではない可能性があります。

高調波電流の規格

高調波電流の規格の現況

高調波電流の規格の目的は「電圧歪みをあるレベル以下に抑える」ことにあります。その目的のために各機器で発生する高調波電流の値を規制する規格になっています。しかし現代社会ではその存在が他に悪影響を及ぼすものでも、ある国や地域が、単独で決めた規格に基づいて規制を行なうことは、許されない場合があります。その代表的な例として1979年12月にガット(GATT:GeneralAgreementionTariffsandTrade、関税と貿易に関する一般協定)の加盟国間で調印されたガットスタンダードコードで、「加盟国は自国において、任意規格または強制規格を定めるときは、事前に加盟国に通告し、意見を求めると共に、原則的に国際規格に整合することを義務づけられる。」となっています。これは強制規格および任意規格においても、その規格が存在することにより、通商上の非関税障壁になることを防ぐのがねらいです。したがって高調波電流規制についても各国や各地域での規格・規制は、国際規格に基づいて行なわれます。

高調波関係についてはIEC(International ElectrotechnicalCommission、国際電気標準会議)で規格の改訂審議を行ないます。したがって、その規格動向に留意すると共に、国際的な規格作成活動への参画と協力が必要とされています。

高調波に関する規格の作成は、高調波の発生側(各電気機器製造者側)と高調波を受ける側(電力供給側)の立場がはっきり別れていることが特徴的です。したがって双方の観点から規格が審議されています。特に製造される機器によっては、高調波対策を行なうと、費用や寸法・重量などの面で、その機器の存続さえも危ういものが出てきますので、規格の作成は慎重に行なわれています。

国際規格

高調波発生を抑制するための限度値に関する 規格は現在は以下のものがあります。

  • IEC61000-3-2
    一般低電圧配電系統に接続される機器(入力電 流16A以下)に対する限度値
  • IEC61000-3-4
    一般低電圧配電系統に接続される機器(入力電 流16A超)に対する限度値
  • IEC61000-3-6
    中高圧電力供給システムに接続される機器に関 する高調波電流発生の限度値

日本国内の規格化動向

日本国内においては、通商産業省資源エネルギー庁長官の私的懇談会「電力用基盤強化懇談会」で、電力系統の高調波環境目標レベルとして、総合電圧歪み率が6.6kV配電系で5%および特高系で3%と定められました。(1987年5月の報告書)

その後(社)電気協同研究会の高調波対策専門委員会で、機器の2000年までの普及率と需要予測などを考慮して、高調波の発生量を現状から総量で家電・汎用品は25%の抑制、特定需要家は50%の抑制をすることを目標にしました。家電・汎用品に関しては(社)日本電気協会の電気用品調査委員会高調波専門部会で、ガイドラインをまとめるため、上記の抑制目標とIEC規格との整合性を基本として、IEC規格の改訂を見極めつつ、日本特有の事情の有無を配慮して審議が進められました。

この結果、「高圧または特別高圧で受電する需要家の高調波抑制対策ガイドライン」すなわち特定需要家向けガイドラインと、「家電・汎用品高調波抑制対策ガイドライン」が決定され、平成6年9月30日付けで通産省公報が発行されました。また10月3日に、通産省資源エネルギ-庁公益事業部長名の通達が出されました。

製品カタログダウンロード 一覧を見る
導入検討・見積り依頼 お問い合わせ