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直流安定化電源 の選定のキーポイント!

課題 直流安定化電源 を使用したいと思った時に、少なくともそれを用いて何をしたいかはおぼろげながらわかっているものです。ところが実際に 直流電源 を選択しようとするとあまりにも種類が多く、どれを選択してよいか途方に暮れて […]
投稿日-2018年6月

 

課題

直流安定化電源 を使用したいと思った時に、少なくともそれを用いて何をしたいかはおぼろげながらわかっているものです。ところが実際に 直流電源 を選択しようとするとあまりにも種類が多く、どれを選択してよいか途方に暮れてしまう場合があります。そこで本稿では、目的に合った 直流安定化電源 を選定するためのキーポイントをご紹介します。

直流電源 を選定する時に考慮する点は意外と多い?

  • スイッチング方式シリーズレギュレータ方式
  • 単一レンジ電源?ワイドレンジ電源?
  • 駆動や試験に必要な電圧と電流は?
  • 電圧の変化時間を管理したい?
  • リップルノイズの影響を受けるか否か?
  • 流れる電流の変化時間の速さは?・・・など

直流安定化電源 を選定するときのポイント

回路方式の特長

スイッチング方式とシリーズレギュレータ方式の特長を理解する!

回路方式の特長

単一レンジ電源とワイドレンジ電源

単一レンジ電源

出力範囲が定格電圧または定格電流で制限されるタイプ。一般的な実験用可変型直流電源のほとんどがこのタイプになります。当社の代表的な製品としてはPMX-AシリーズPAN-EシリーズPAT-Tシリーズなどです。定格電圧・定格電流で出力範囲(レジン)が方形に固定されているため単一レンジ電源と呼んでいます。

なお、このタイプの電源では電圧・電流それぞれを定格最大値の状態で連続出力させることができます。

単一レンジ電源

ワイドレンジ電源

出力範囲が設定電圧と定格電力、または設定電流と定格電力で制限されるタイプ。電力型電源ともいわれ、当社の製品としてはPWR-01シリーズPWXシリーズが該当します。上限が定格電圧または定格電流で制限されるという点では単一レンジ電源と同じですが、ワイドレンジ電源は同容量の単一レンジ電源と比較すると電圧・電流出力範囲が広く(=ワイド)なっています。

なお、ワイドレンジ電源では定格電力を越えない範囲での最大電圧または最大電流において連続出力させることができます。

ワイドレンジ電源

KIKUSUIからのアドバイス

単一レンジ電源かワイドレンジ電源か?(選定の目安)

1. まずは単一レンジの中から

必要な定格を持つモデルをご検討するのがオススメ。同容量であれば、単一レンジのほうが一般的には廉価になります。(バイポーラ電源のPBZシリーズは例外)しかし、負荷に対して選んだモデルの電源容量が過大かと思われる場合は(負荷容量に対して電源容量が数倍)ワイドレンジにした方が適切かもしれません。

2. ワイドレンジ電源が有利になるケース

定常時の電流が少なく起動時に大きな電流が流れる誘導性負荷(モーターなど)の駆動に使用する場合や電力は小さいが様々な定格(電圧・電流)の試験対象があり、全てをカバーするには大きな電源または複数の電源を設備する必要がある場合です。

3. ワイドレンジのデメリット

ワイドレンジは、レンジ幅を拡げたことのトレードオフとして同一容量の単一レンジと比べて設定分解能が荒く、また過渡応答(負荷変動の追従特性)についても遅くなります。この点についても、考慮をいただく必要があります。

キクスイの直流安定化電源ラインアップ

ポイント

単一レンジとワイドレンジはいずれも一長一短があり、どちらかが一方的に優位にあるものではなく負荷・条件にあわせてそれぞれの特性を活かしたかたちでお選びいただくことが肝要です。

その他の選定ポイント

その他の選定ポイント

菊水電子工業株式会社

執筆者: 菊水電子工業株式会社

計測と電源のエキスパート・カンパニー 菊水電子工業のスタッフによる執筆です。

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