白熱するADAS(先進運転支援システム)開発を視点に
波形編集ソフトから電源テスト統合ソフトウェアへのロードマップ

ADASとクルマの電源ライン

自動車電装系のテストソリューションですか

<渡邉>ご紹介するのは先端電子技術を搭載したクルマの開発や生産のための電装系テストソリューションです。
今、クルマの先端電子技術と言えばADAS(先進運転支援システム)が一番ホットで世界中のメーカさんが技術を競っていますよね。
ADAS搭載車には高度な信頼性が要求されることもあって、センサや解析制御のソフトウェア技術など様々な切り口から技術開発が進行していますが、私たちが注目しているのは電装系、クルマの電源の進化です。

クルマの電子化、電動化という大きな流れの中でクルマの電源系はどんどん複雑化してきました。電装品の種類が増えれば、それぞれにつながる電源ラインが必要になるからです。
それがADASなんかでは、電子回路とセンシング機能だけでなく車両電源も二重化して冗長性を持たせ、どんな時もシステム停止することなく動作を継続させる仕組みを持つようになってきました。
元々、クルマにはイグニッション(IG)、アクセサリ(ACC)、バッテリ(+B)、イルミネーション(ILL)など複数の電源系統があったわけですが、ADAS搭載車ではプラスBラインが複数あるんです。


そんなわけで、クルマの電源はどんどん系統が増えて複雑化しています。当然ながら、確認試験も複雑化することになります。
具体的にはADASの時代になって電源側も負荷側も数が増したことでこれまで以上の多チャネル対応が必要になってきています。

電源テストも複雑化

高信頼電源系への対応というわけですね

<渡邉>電気機器の電源テストというのは、電源に変動を与えて負荷の動作を確認したり、負荷の変化を模擬して電源側の動作を確認したりすることです。
クルマの場合は電源側も負荷側も複数系統あり複雑に組み合わさって動いているので、テストシステムも複数系統に対応した多チャネルの電源や負荷装置で構成する必要があります。私共ではそれに見合ったテストソリューションをこれまでにも多数ご提供してきましたが、ADAS搭載車ほどの多チャネルかつ複雑な電源系には対応できていませんでした。
さらに、ADASは走行中も停車中も動き続けるので、長時間のオペレーションに対する信頼性も併せて求められます。高温・高湿下での長時間エージングや、ものすごい数のパターンによるテストが必要なんです。

我々は今回、この課題をシーケンス作成・制御ソフトWavyの多チャネル同期機能強化によって解決することにしました。直流電源や電子負荷などのハードウェアはどんなご要求にもお応えできる強力なラインアップが既にありますからね。これらをうまく動かす方法を考えれば良いわけです。

供給電源・エイジング試験および負荷変動試験

制御ソフトウェア

課題解決のキーポイントは何ですか

<渡邉>私はカスタムニーズと言うより幅広いソリューションのためのソフトウェア開発をメインに担当しています。自動車電装系のテストではお客様毎に様々な測定ニーズがあって、お客様が都合に合わせてオリジナルの測定をする必要があるため、これに応えるミッションです。

幸い、キクスイには幅広い機種に対応したシーケンス作成・制御ソフトウェア<Wavy>があり電装系テストに多数の実績があります。今回もWavyの多チャネル対応強化という形で対応しました。具体的には、これまでは4〜5チャネル対応程度だったものが、今のところ7とか8チャンとかが予想されるため、10チャネル程度までを目途に開発を進めています。
電源の多チャネル化は機器の安全性や信頼性向上のためには必須の要素です。そう言う意味では、クルマのADASだけではなく、例えば航空機なんかでもトレンドですので、アプリケーション分野の拡がりは大きいと思います。

多チャネル同期

技術的に乗り越えなければならなかった点は

<渡邉>実は電源と負荷どちらか片側だけの多チャネル制御であれば、ソフトウェア的にはこれまでの延長で対応でき、それ程難しいことではありません。実際に片側に対してであれば納入実績もありますし、ハードウェア自体も例えば電子負荷のPLZ-5Wシリーズなどは自身が高速同期運転機能を備えています。
ですが、電源と負荷の両側にわたってタイミングを合わせる同期制御となると、これがちょっと難しい。

やり方としては全てをソフトウェアで賄う方法と同期のためのハードウェアを併用するの二つが考えられます。ソフトでやる方法はシンプルかつローコストで、制御対象となる電源や電子負荷のシリーズやモデルを問わないものができるんですが、同期の精度というか各チャネルのタイミングの一致度に限界があります。ハードウェア併用にすればこれを解決できますが、別途ハードでの対応が必要になります。
どちらを採るかはアプリケーションの要求精度に依存することになるので、最終的にはターゲットアプリケーションを見据えて決めることになります。

例えば、ADAS-ECU周りのエージングテストに当てはめてみると、電源側と負荷側での間ではミリセカンドオーダまでの同期精度で良いと考えられますので、ソフトウェアオンリーで対処できると考えています。
ただ、私としてはこの先どちらに転んでも良いように、ソフトオンリーとハード併用二通りの開発を並行して進めています。

ロードマップ

Wavyの進化について聞かせてください

<渡邉>Wavyが菊水電子製電源・負荷装置のシーケンス作成・操作を支援アプリケーションソフトウエアとして誕生してからかなりの時が経っています。ただ、その間Wavyに何も手を付けていなかったかというとそうではなく、時代と共に進化と成長を続けています。
時代に即して新たなものを次々開発する方法もありますが、今まであるものを育てて進化させていくというのは開発効率の面でも有利ですし、ニーズに即したものをローコストに提供できるからです。

Wavy進化の歴史と方向性をロードマップ的に述べると、当然のことUSBやLAN対応、リアルタイムモニタですとか機能拡充はいろいろやってきていて、今回の多チャネル同期対応なんかもその一環ととらえることができます。
また、当社の電源や電子負荷の中には自身がプログラム機能を内蔵していて高速に実行できるものもあります。こうした機器内部の機能を利用するというかうまく連携できるようにするというのも、ひとつの方向性としてアリだと思います。

シーケンス作成・制御ソフトウェア「ウェーヴィー」

機能の拡張と併行して、初めは特定モデルの制御用だったものが交流電源、直流電源、電子負荷と対応機種を増やしてきました。モデルを問わない汎用的な統合制御ソフトを目指して様々なソリューションのベースになる進化方向です。
その一方で、アプリを特定した派生もあります。系統模擬試験用のグリッドシミュレーター(Wavy Smart Grid Edition)なんかはその一例です。波形パターンやシーケンスも入れ込んだ専用アプリソフトみたいな展開は今後もあり得るでしょう。

Wavyが強力に進化し続けることで、我々が提案できるソリューションの種類や数も相乗的に増やしてゆけます。私自身も、これまでの知見やキクスイが持つ総合力を活かしてWavyを育ててゆきたいと思っています。

大容量、高精度、高速な切り換えと応答で
xEVの精緻な電源管理を支える電流センサ開発を後押し

EVのトレンドと電流センサ

クルマとセンサの関係から教えてください

<加々見>今回ご紹介するのはxEV(各種電気自動車)に搭載される電流センサの評価システムです。

ご承知の通りクルマは今、EVへとまっしぐらに進んでいて電気で動く乗り物へと変わろうとしています。

ただ、電車のように架線から電気をもらいながら走るというわけにはゆきませんので、バッテリの充放電などエネルギー管理がとても重要です。例えば、バッテリの残量がまだ有るはずなのにクルマが動かないといった事態は許されないですからね。そのため、バッテリの充放電電流のほか、モータの駆動や回生電流、車載充電器の充電電流などの挙動を細かに監視しています。

そのシビアな管理の裏付けというか処理の元になるのは実際に流れている電流の検出情報なわけで、車内の各部に配置された電流センサがそれを担っています。言い換えると、EVのシビアな電源管理に見合う高度な電流センサが必要とされていまして、今回はそのセンサの評価ソリューションです。

高精度、大容量、高速な切り換えと応答

電流センサの方向性と課題は

<加々見>クルマはEV化の度合いが進むのに従い、扱う電流が順次大きくなってきていて、対応するセンサの電流レンジもどんどん大きくなってきています。最近では瞬時のピーク電流は1000Aを超える様になってきており、2000Aや3000Aなどのお話しもいただいております。電装品のテストなどでも「電流が増えていくのに順次対応していきたいので増設によって電流を増やせるようにしておきたい」といったご要望が多くなっています。

EV化に伴うセンサ要求としてはもうひとつ、これまで以上の高い精度と応答性が挙げられます。

EV化に伴うセンサ要求としてはもうひとつ、これまで以上の高い精度と応答性が挙げられます。例えば、車載インバータや内部充電器に搭載されている電流センサは、絶対精度はもちろんのこと充放電の急な切り換えや機器始動時のラッシュ電流など短時間のダイナミックな電流変動を逃すことなく正確に捉える応答性が要求されます。センサメーカではこれに応えるべく高速高精度な大電流直流センサの開発に注力されておられます。

ところが、その評価に至ってちょっとした問題が発覚です。

Continue reading “電流センサ評価用極性切り換え電源+波形生成システム”

欧州で進むLV148や124への対応要求が国内サプライヤに波及
テストシステムにも早急な対応が迫られる

世界戦略

─ 欧州規格のLV124/148が話題になっていますね

<千葉>今日は自動車電装品の電圧変動試験について最近の動向と私共の対応状況についてお話ししたいと思います。

ご指摘のLV124/148はドイツを中心とした欧州の自動車メーカさん5社による電装品および車載電子機器に対する電源の試験規格です。LV124は12V系、LV148は48V系について定めていますが、基本的に12Vと48V混在の電気系システムを前提にしています。

自動車業界では従来からメーカ独自の試験要求、例えば電源変動試験で言えばオリジナルの変動パターンを定めてサプライヤに提示してきました。LV124/148は、VDA 320ですとか ISO16750-2などの公的な規格をベースにしてはいるものの、あくまでもメーカさん5社による独自でクローズドな試験規格です。電装品や車載電子機器のサプライヤさんはこの規格に則った品物の納入を義務づけられることになりますが、5社共通ですのでLV124/148に則ったものを作れば5社に提供できるのでメーカとサプライヤ双方にメリットがあります。

<後藤>私共は論評する立場では無いわけですけれども、実質的にはクルマの電圧系統をヨーロッパで標準化する流れの一環です。世間では、日本車のようなストロングハイブリッドではなく、マイルドハイブリッドを経てのEV化を選択した欧州自動車メーカの世界戦略によるものなどと評されていますよね。

兎にも角にも、欧州メーカは12Vと48V混在の電気系システムを選択し、LV124/148はそれを実現するために規格ができあがった。そして、新開発のクルマにどんどん採用されているのはみなさんご存じのとおりです。

<千葉>そう言う意味では日本はちょっと蚊帳の外みたいなところもあるんですが、日本のサプライヤさんや機器メーカさんの中には国内だけでなく欧州系自動車メーカさん向けの仕事をされているところもあります。そうしたサプライヤや機器メーカさんはLV124/148への対応、具体的にはLV124/148で定められた試験をクリアする製品の納入が求められることになってきました。もはや対岸の火事では済まない状況なんですね。

弊社は国内自動車メーカさん向けを中心に数多の電源変動試験システムを供給してきましたが、お話ししたような事情から、ここへ来て試験環境をLV148や124に対応させたいというお話しが増えています。

12V/48V 混在システム
12V/48V混在システム

Continue reading “電装品テストの動向と対応戦略”

Ver 2.3.7 – Jan 28, 2015

HarmoCapture 3
修正LIN JF シリーズを使わないマニュアルモードのときに HA/Vf 切り替えや規格切り替えでインピーダンス値を覚えていない不具合を修正した。

 


Ver 2.3.6 – Aug 20, 2014

HarmoCapture 3
修正1P2Wで入力回路設定が”独立”のとき L2,L3 のレンジを切り替えるとコマンドエラーとなっていたのを修正した。
修正IEC61000-3-12 の 定格電流 Iequ、基準基本波電流 I1、基準電流 Iref のコンボのリストに型の違う同じ値があったのを修正した。
修正測定時間を変更してもそれが反映されないことがある不具合を修正した。

 

HA File Analyzer 3
修正テキスト変換で Reference Current Iref(ave) の値が違っていたのを修正した。
改善テキスト変換オプションの高調波トレンドの次数の設定に 1-40 のような範囲設定を可能にした。

 


Ver 2.3.5 – Jul 18, 2014

HarmoCapture 3
HA File Analyzer 3
修正三相3線のときはレポートの各相ページの 有効電力、皮相電力、無効電力、力率、Sequ、Ssc を — 表示にした。
修正Vfでインピーダンス値の設定が試験開始時に元に戻ってしまう不具合を修正した。
修正JIS C 61000-3-2 の ClassA で 600Wエアコン:使う で試験した結果ファイルをテキスト変換するとエラーメッセージがでる不具合を修正した。

 


Ver 2.3.4 – Jun 27, 2014

HarmoCapture 3
修正IEC61000-3-12(2011) のレポートの下記の値に間違いがあったのを修正した。
        ・ Reference Current Iref (ave)
        ・ Reading (In/Iref) Ave[%]
        ・ Reading (In/Iref) Max[%]
        ・ Judge
        ・ THC/Iref[%]
        ・ PWHC/Iref[%]
        ・ Minimum Rsce

 

HA File Analyzer 3
改善IEC61000-3-12 規格の 2D/3D高調波においては1次電流の棒グラフを表示しないようにした。

 


Ver 2.3.2 – Mar 17, 2014

HarmoCapture 3
修正接続されている機器がない場合、ファインドリソースで例外がでることがある不具合を修正した。
修正高調波-フリッカモードを切り換えたとき、インピーダンスがバイパスにならない組み合わせがあったのを修正した。
改善16A以上のフリッカ規格に対応したLIN(Z5対応)を接続に対応した。

 


Ver 2.3.1 – Dec 20, 2013

HarmoCapture 3
修正レジストリ情報がない場合、アプリケーション起動エラーとなる不具合を修正した。

 


Ver 2.3.0 – Dec 06, 2013

HarmoCapture 3
追加高調波限度値規格 JIS C 60200-3-2 2011 に対応した。
追加高調波限度値規格 IEC 60200-3-12 2011 に対応した。
改善HA モードで 9600秒までの測定を可能にした。
追加LIN-JF シリーズのリモートコントロールに対応した。

 


Ver 2.2.2 – Sep 14, 2012

HarmoCapture 3
追加交流電源 PCR-LEシリーズに対応した。

 


Ver 2.2.1 – May 16, 2011

HarmoCapture 3
修正コンテンツとユーザーズ マニュアルを改版した。

 

HA File Analyzer 3
修正コンテンツとユーザーズ マニュアルを改版した。

 

Vf File Analyzer 3
修正コンテンツとユーザーズ マニュアルを改版した。

 


Ver 2.2.0 – Dec 20, 2010

HarmoCapture 3
修正高調波限度値規格 IEC61000-3-2 Ed3.0 A2、高調波測定技術規格 IEC61000-4-7 Ed2.0 A1 に対応した。
追加JIS2005 規格で 基準インピーダンス を 使う/使わない の選択ができるようにした。
変更フリッカ限度値規格 IEC61000-3-3 Ed2.0、フリッカ測定技術規格 IEC61000-4-15 Ed2.0 に対応した。

 

HA File Analyzer 3
追加AC電源の確認の結果を表示およびレポート印刷できるようにした。
変更高調波限度値規格 IEC61000-3-2 Ed3.0 A2 の結果データの繰り返し性は限度値の5%未満を “Pass” とした。 それ以外の規格の結果データは従来通り基準値の5%未満を “Pass” としている。

 


Ver 2.1.4 – Sep 16, 2010

HarmoCapture 3
追加HA の限度値規格に IEC 61000-3-2 Ed3.0 A2 を追加し、測定技術規格に IEC 61000-4-7 Ed2.0 A1 を追加した。
追加HA の限度値規格 IEC 61000-3-2 Ed3.0A2 でクラスCを選択したときのみ、適用する限度値に “3次/5次/電流波形” が表示されるようにした。

 

HA File Analyzer 3
追加クラスC機器で 適用する限度値を “3次/5次/電流波形” とした場合の結果ファイルを開くと V/I波形に 電流波形要求の解説図を描画するようにした。 画面 および レポートで対応。
追加2D高調波の電流オートスケールを “測定値” か “測定値と限度値” かの選択ができるようにした。 “測定値と限度値” は測定値と限度値から最適スケールを算出するので、限度値が座標の遥か上で印刷されない ということがなくなった。

 

Vf File Analyzer 3
追加レポート印刷で Type of test に最新の EN61000-3-3 (2008) / *IEC61000-3-3:Ed2.0 (2008) を印字するようにした。

 


Ver 2.1.3 – Jan 08, 2010

HarmoCapture 3
修正現地規格名が記録されていない古いファイル(ファイルバージョン: HAの結果ファイル 1.03以前、Vfの結果ファイル 1.01以前)にもかかわらず、コメント選択で “ファイルの現地規格名を使う” にした場合、エラーが発生してしまう不具合を修正した。
修正レポート設定で PDFの上書きメッセージ “表示しない” をチェックして 印刷した場合、無限ループに入ってしまう不具合を修正した。

 


Ver 2.1.2 – Oct 15, 2009

HarmoCapture 3
修正手動切替 d測定の Vf のレポートで d Measurement Time、d Measurement Count と印字すべきところ Pst Measurement Time、Pst Measurement Count としていた不具合を修正した。
改善ヘルプメニューから英語のコンテンツとユーザーズ マニュアルを参照できるようにした。

 

HA File Analyzer 3
改善ヘルプメニューから英語のコンテンツとユーザーズ マニュアルを参照できるようにした。

 

Vf File Analyzer 3
修正60秒以上の試験の場合、レポートでグラフを描画できないことがある不具合を修正した。
改善ヘルプメニューから英語のコンテンツとユーザーズ マニュアルを参照できるようにした。

 


Ver 2.1.1 – Mar 23, 2009

HarmoCapture 3
追加モードレスなサブフォーム (閉じなくてもメインフォームの操作ができる) で電流入力端子とスケーリングの設定機能を追加した。
追加DCオフセットの設定機能を追加した。
追加IEC 61000-3-3 (Manual Sw) セグメントごとにリトライが選択できる機能を追加した。
改善メインフォームでスケーリングのオン/オフ、電流入力端子の設定が認識できるインジケータを表示した。
改善すでに同じ名前のレポートpdf があるときに別のフォルダおよびファイル名を指定できる選択肢を用意した。
改善試験開始時に表示するワーニングダイアログに以下の場合を追加した。
    ・ 誤接続等で有効電力がマイナスのとき
    ・ 電流入力端子でセンサ選択時に専用センサの接続が認識できないとき
修正IEC 61000-3-12、IEC 61000-3-11 で余裕度を設定できない不具合を修正した。
修正JIS 61000-3-2 クラスA で 600Wエアコンの設定がロードされないことがある不具合を修正した。

 

HA File Analyzer 3
改善現地規格名の印刷機能に対応した。 GB規格をはじめとする任意の規格名でレポートを作成できるようになった。
改善すでに同じ名前のレポートpdf があるときに別のフォルダおよびファイル名を指定できる選択肢を用意した。
改善ツールバー下に試験結果を表示し、タブを切り換えなくでも見えるようにした。
改善試験結果タブを追加し、そこに POHC の最大値および限度値、IEC 61000-3-12 の最小Rsce、Sequ、Ssc、Z 値などを表示した。
改善レポート設定のV/I波形で以下の描画条件を追加した。
    IEC 61000-3-12 のとき
        ・ Rsce 最大フレーム
        ・ THD 最大フレーム
        ・ PWHD 最大フレーム
        ・ 選択フレーム
改善KHA3000 Ver2.00 以降で取得した結果ファイルは V/I波形の水平軸スケール値が保存されたのでそれを使用するようにした。 Ver2.00 より前のKHA3000で取得した結果ファイルは V/I波形の水平軸スケール値は計算によって求めている。
改善計算上、限度値が0Aになる場合と限度値がない場合(—)の表示を区別した。
修正実測値よりベクトル線が少し長めに表示されるのを修正した。
修正IEC 61000-3-12 単相で試験した結果ファイルを読み込んだとき、エラーが発生することがある不具合を修正した。
修正Ver2.00 より前のKHA3000で取得した結果ファイルを開いたときにエラーが発生することがある不具合を修正した。

 

Vf File Analyzer 3
改善現地規格名の印刷機能に対応した。 GB規格をはじめとする任意の規格名でレポートを作成できるようになった。
改善すでに同じ名前のレポートpdf があるときに別のフォルダおよびファイル名を指定できる選択肢を用意した。
修正IEC61000-3-11 レポートに Zmax の値が印字されない不具合を修正した。
修正IEC61000-3-11 の表示およびレポートでフリッカ余裕度、d余裕度が抜けていた不具合を修正した。

 


Ver 2.0.0 – Nov 07, 2008

HarmoCapture 3
修正PCR-LA OUT ON のままアプリを終了した時 PCR-LA がローカルに戻らない問題を修正した。
修正∑ の電流計測値が実電流よりも一桁小さい不具合を修正した。
修正IEC 61000-3-3 (Manual Sw) レポート出力で、各Chごとの dmax, dc, d(t)>3.3% のLimit 表示が “-.–” となってしまう不具合を修正した。
修正IEC 61000-3-12 レポート出力の 2D Harmonics が限度値を超えても赤色表示されない不具合を修正した。

 

HA File Analyzer 3
新規新規にアプリケーションを追加。

 

Vf File Analyzer 3
新規新規にアプリケーションを追加。

 


Ver 1.0.1 – Apr 11, 2008

HarmoCapture 3
新規初版リリース。

VER 4.53 – May 22, 2017

Ver.4.52からの変更点

PCR-LE firmware
修正

AC+DCモードでシーケンスを終了した時、シーケンス開始前のDC設定電圧値+最後のステップで設定したAC電圧波形のピーク値が-431V~431V(Hレンジ) / -215.5V~215.5V(Lレンジ)の範囲を超えると、ピーク電圧値の制限により最後のステップで設定したAC電圧値にならない件を修正。


VER 4.52 – Aug 10, 2016

Ver.4.51からの変更点

PCR-LE firmware
修正

位相または振幅が異なる波形データが入っている波形バンクに変更すると、切替わり時に出力波形の一部が設定電圧と異なる場合がある問題を修正。

修正

単相3線/三相システム(オプション)の修正

U相機のみ電源を投入して、U相とV相間の通信異常(TRBL-24:U-V COMM MISS)が発生した後に、全ての相の電源を再投入すると、工場出荷時設定している件を修正。


VER 4.51 – Jun 17, 2016

Ver.4.50からの変更点

PCR-LE firmware
修正

周波数設定を変更すると偶に出力電圧波形の一部が設定電圧と異なる場合がある問題を修正。

修正

生成したピーククリップ波形データが、POWERスイッチを再投入した時に初期化していてSIN波形になる問題を修正。

修正

単相3線/三相システム(オプション)の修正

SD011-PCR-LEで設定した任意波形データが、POWERスイッチを再投入した時にV相やW相の波形データのみ初期化していてSIN波形になる問題を修正。


VER 4.50 – Jan 15, 2016

Ver.4.43からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

電圧サージ抑制機能の設定を追加

出力をオフにしたときの電圧サージ抑制機能をオフする設定を追加した。


VER 4.43 – Nov 25, 2015

Ver.4.42からの変更点

PCR-LE firmware
改良

内部Vcc電圧を自動追従設定している時、Vcc待ち時間中の出力オフの応答を改良した。

修正

シーケンス機能で周波数ランプオンに設定したとき、前後のステップの周波数が同一の場合、次ステップの周波数に遷移しない問題を修正。

修正

単相3線/三相システム(オプション)の修正

PROG:EDIT:PHAS:UVと、PROG:EDIT:PHAS:UWの第2パラメータのONとOFFがパラメータエラーで設定できない問題を修正。


VER 4.42 – Jun 23, 2015

Ver.4.41からの変更点

PCR-LE firmware
修正

PCR-LE2 500Hz LMTモデルの修正。

単相3線出力から三相出力の切り替えのためにPOWERスイッチを再投入した時に、リモートコントロールの設定を初期化していた問題を修正した。


VER 4.41 – May 26, 2015

Ver.4.40からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

通信インターフェースコマンド SYST:OPT?と*OPT?に対して、装着しているアナログ信号インターフェース(“EX05″または、”EX06”)をレスポンスで返すようにした。

修正

ワンコントロール並列運転(オプション)と、PCR-LE2の単相出力時の修正。

過電流保護が作動した時に、QUEStionableステータスレジスタの状態を直ぐにクリアする問題を修正した。


VER 4.40 – Apr 10, 2015

Ver.4.36からの変更点

PCR-LE firmware
改良

過負荷保護(ALM-06:OVERLOAD)検出に過負荷状態の繰り返しを考慮するように変更した。

LOADメータに本製品内部の温度が上昇していることを示すフルスケールバーを追加した。

ALM-03:OCPの発生後に出力オンが出来ない時間(Busy状態)を10秒から120秒に変更した。

ALM-06:OVERLOADの発生後に出力オンが出来ない時間(Busy状態)を30秒から120秒に変更した。

改良

出力オンが出来ない時間(Busy状態)を表示している時に解除までの残り時間表示を追加した。

改良

本体パネルに内部半導体保護作動中表示を追加した。

改良

内部Vccを固定で使用する場合の使用最大出力電圧値の設定範囲(下限値)を変更した。

使用最大出力電圧値が、出力ピーク電圧値以上になる様に追従する処理を追加した。

改良

電源投入時に電力ユニットの故障診断を追加した。

改良

ACモードで設定電圧が10V(Lレンジ) / 20V(Hレンジ)以下の時、出力電流が電流リミットを超えて出力がオフになるまでの時間を変更した。

修正

単相3線システム(オプション)の修正。

USBメモリで保存したパネル設定ファイルが呼び出せない問題を修正した。

修正

通信インターフェースコマンド SYST:CONF:PHAS:UVとSYST:CONF:PHAS:UWの、パラメータ MAXの値を359に修正した。

修正

工場出荷時設定した時、シンクロ機能をOFFで初期化していなかった問題を修正した。

修正

DCモードまたは、AC+DCモードの内部半導体保護機能が作動してALM-03:OCPが発生するまでの時間を修正した。

修正

AC+DCモードでメモリを呼び出す時に行うピーク電圧範囲チェック処理を修正した。


VER 4.36 – Nov 28, 2014

Ver.4.34からの変更点

PCR-LE firmware
改良

内部半導体保護(ALM-03:OCP)検出を改良した。

改良

ワンコントロール並列運転(オプション)の改良。

並列運転の内部通信の信頼性を向上した。


VER 4.34 – Oct 03, 2014

Ver.4.33からの変更点

PCR-LE firmware
改良

アラーム信号の検出にフイルタ処理を追加した。

修正

アナログ信号インターフェースオプション(EX05-PCR-LE)装着時の修正

通信インターフェースコマンドで、”-221 Setting Conflict”になって受け付けないコマンドを修正した。

FUNC:SOUR
SYST:CONF:EXT:SINP:POL
SYST:CONF:EXT:EST:FREQ:LOW


VER 4.33 – Apl 14, 2014

Ver.4.32からの変更点

PCR-LE firmware
修正

出力方法が単相出力の時、出力波形バンクが切り替わらない問題を修正した。

修正

ファームウェアバージョンVer4.20 ~Ver4.32でUSBメモリに保存した本体メモリファイルが呼び出しできない問題を修正した。


VER 4.32 – Mar 03, 2014

Ver.4.31からの変更点

PCR-LE firmware
修正

PCR-LE2の修正

出力方法を単相3線から三相に変更して電源再投入すると、出力方法の選択表示が単相になる問題を修正した。

修正

単相3線システム(オプション)の修正。

DCモードで相電圧を設定した時に、線間電圧値への変換処理をしていない問題を修正した。

修正

出力オフ操作によってシーケンスを終了した直後に出力オンした時の出力電圧が、シーケンス終了時の電圧を出力しなければいけないところ、シーケンス実行前の設定電圧値を出力していたため修正した。


VER 4.31 – Jan 24, 2014

Ver.4.30からの変更点

PCR-LE firmware
修正

設定条件により、定格電流より低い出力電流で過負荷保護が作動することがある問題を修正した。

修正

電源起動後、初回のソフトスタートが動作しない問題を修正した。


VER 4.30 – Nov 28, 2013

Ver.4.20からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

SD019-PCR-LE/SD020-PCR-LE対応。

修正

三相システム(オプション)の修正

AC+DCモードの時、本体パネルに表示する相の選択でW相が選択できない問題を修正した。

修正

アナログ信号インターフェースオプション(EX05-PCR-LE)装着時の修正

信号源、極性、想定最低周波数の設定値をバックアップしていない問題を修正した。


VER 4.20 – Sep 19, 2013

Ver.4.00からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

単相3線/三相システム(オプション)の機能追加。

単相3線出力や三相出力の出力電圧モードにAC+DCモードを追加した。

機能追加

アナログ信号インターフェースオプション(EX05-PCR-LE/EX06-PCR-LE)の機能追加。

QUEStionableステータスレジスタのbit5にSHUTDOWNを追加した。

変更

AC+DCモードの時のOVP/UVPの判定を実効値判定に変更した。
判定の変更に伴い、OVPとUVPの設定範囲を変更した。

ACモード / AC+DCモード : 0 ~ 474.1V

修正

単相3線/三相システム(オプション)の修正

シーケンスの同一ステップに、トリガ入力待ちと開始位相角を設定した時、V相(W相)の出力波形が1ステップ前にずれる問題を修正した。
内部VCC電圧を固定で使用する時、出力電圧が一括設定出来ない問題を修正した。

修正

単相3線/三相システム(オプション)にアナログ信号インターフェースオプション(EX05-PCR-LE)装着時の修正

信号源の状態表示を修正した。
EXT.OPTメニュー操作を修正した。
EXT.SIGメニュー表示を修正した。

修正

逆潮流の時、定格電流を越えてもオーバーロードが作動しない問題を修正した。

修正

内部VCC電圧を自動追従で使用してシーケンスを実行した時、VCC電圧が自動追従せずに出力波形が歪むことがある問題を修正した。


VER 4.00 – Apl 01, 2013

Ver.3.20からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

単相3線/三相システム(オプション)の機能追加。

出力インピーダンス設定値1~100%に対する各相の抵抗値表示を追加した。
シーケンス機能に、U相オフセット位相設定及び、位相差のランプ設定を追加した。
U相オフセット位相解除機能を追加した。


VER 3.20 – Feb 01, 2013

Ver.3.12からの変更点

PCR-LE firmware
変更

力率測定値を算出する演算式を変更し、極性符号付から極性符号無しに変更した。

(λ=P/S → λ=|P|/S)

修正

出力オフ操作に対し、パネルのOUTPUT OFF表示と出力状態が一致しない場合がある問題を改善した。


VER 3.12 – Dec 10, 2012

Ver.3.10からの変更点

PCR-LE firmware
改良

ワンコントロール並列運転(オプション)の改良。

並列運転の内部通信の信頼性を向上した。

修正

電流リミット値を最小値付近に設定した際のロードメータフルスケール演算を修正した。


VER 3.10 – Nov 12, 2012

Ver.2.00からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

並列運転ドライバオプションに対応。

PD05M-PCR-LE(マスタ用)
PD05S-PCR-LE(スレーブ用)

機能追加

アナログ信号インターフェースオプションに対応。

EX05-PCR-LE
EX06-PCR-LE

機能追加

単相3線システム(オプション)の機能追加。

ACモードに、出力方法を選択する2P Mode On/Off機能を追加した。

機能追加

単相3線/三相システム(オプション)の機能追加。

AC 電力(総合無効電力)測定値を問い合わせる通信インターフェースコマンド追加した。

FETCh:POWer:AC:REACtive:TOTal
MEASure:POWer:AC:REACtive:TOTal

改良本体パネル操作で、現在の状態や他の設定値との競合から操作できない時に原因を表示することで操作性を改善した。
修正

単相3線システム(オプション)の修正。

V 相側の UVP/OVP 判定の極性が逆になっていた問題を修正した。

修正ACモードで周波数40Hz未満の時のオーバーロード判定点(しきい値)を修正した。
修正

単相3線/三相システム(オプション)の修正。

V 相、W相の無効電力の測定値演算の間違いを修正した。

VER 4.53 – May 22, 2017

Ver.4.52からの変更点

PCR-LE firmware
修正

AC+DCモードでシーケンスを終了した時、シーケンス開始前のDC設定電圧値+最後のステップで設定したAC電圧波形のピーク値が-431V~431V(Hレンジ) / -215.5V~215.5V(Lレンジ)の範囲を超えると、ピーク電圧値の制限により最後のステップで設定したAC電圧値にならない件を修正。


VER 4.52 – Aug 10, 2016

Ver.4.51からの変更点

PCR-LE firmware
修正

位相または振幅が異なる波形データが入っている波形バンクに変更すると、切替わり時に出力波形の一部が設定電圧と異なる場合がある問題を修正。

修正

単相3線/三相システム(オプション)の修正

U相機のみ電源を投入して、U相とV相間の通信異常(TRBL-24:U-V COMM MISS)が発生した後に、全ての相の電源を再投入すると、工場出荷時設定している件を修正。


VER 4.51 – Jun 17, 2016

Ver.4.50からの変更点

PCR-LE firmware
修正

周波数設定を変更すると偶に出力電圧波形の一部が設定電圧と異なる場合がある問題を修正。

修正

生成したピーククリップ波形データが、POWERスイッチを再投入した時に初期化していてSIN波形になる問題を修正。

修正

単相3線/三相システム(オプション)の修正

SD011-PCR-LEで設定した任意波形データが、POWERスイッチを再投入した時にV相やW相の波形データのみ初期化していてSIN波形になる問題を修正。


VER 4.50 – Jan 15, 2016

Ver.4.43からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

電圧サージ抑制機能の設定を追加

出力をオフにしたときの電圧サージ抑制機能をオフする設定を追加した。


VER 4.43 – Nov 25, 2015

Ver.4.42からの変更点

PCR-LE firmware
改良

内部Vcc電圧を自動追従設定している時、Vcc待ち時間中の出力オフの応答を改良した。

修正

シーケンス機能で周波数ランプオンに設定したとき、前後のステップの周波数が同一の場合、次ステップの周波数に遷移しない問題を修正。

修正

単相3線/三相システム(オプション)の修正

PROG:EDIT:PHAS:UVと、PROG:EDIT:PHAS:UWの第2パラメータのONとOFFがパラメータエラーで設定できない問題を修正。


VER 4.42 – Jun 23, 2015

Ver.4.41からの変更点

PCR-LE firmware
修正

PCR-LE2 500Hz LMTモデルの修正。

単相3線出力から三相出力の切り替えのためにPOWERスイッチを再投入した時に、リモートコントロールの設定を初期化していた問題を修正した。


VER 4.41 – May 26, 2015

Ver.4.40からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

通信インターフェースコマンド SYST:OPT?と*OPT?に対して、装着しているアナログ信号インターフェース(“EX05″または、”EX06”)をレスポンスで返すようにした。

修正

ワンコントロール並列運転(オプション)と、PCR-LE2の単相出力時の修正。

過電流保護が作動した時に、QUEStionableステータスレジスタの状態を直ぐにクリアする問題を修正した。


VER 4.40 – Apr 10, 2015

Ver.4.36からの変更点

PCR-LE firmware
改良

過負荷保護(ALM-06:OVERLOAD)検出に過負荷状態の繰り返しを考慮するように変更した。

LOADメータに本製品内部の温度が上昇していることを示すフルスケールバーを追加した。

ALM-03:OCPの発生後に出力オンが出来ない時間(Busy状態)を10秒から120秒に変更した。

ALM-06:OVERLOADの発生後に出力オンが出来ない時間(Busy状態)を30秒から120秒に変更した。

改良

出力オンが出来ない時間(Busy状態)を表示している時に解除までの残り時間表示を追加した。

改良

本体パネルに内部半導体保護作動中表示を追加した。

改良

内部Vccを固定で使用する場合の使用最大出力電圧値の設定範囲(下限値)を変更した。

使用最大出力電圧値が、出力ピーク電圧値以上になる様に追従する処理を追加した。

改良

電源投入時に電力ユニットの故障診断を追加した。

改良

ACモードで設定電圧が10V(Lレンジ) / 20V(Hレンジ)以下の時、出力電流が電流リミットを超えて出力がオフになるまでの時間を変更した。

修正

単相3線システム(オプション)の修正。

USBメモリで保存したパネル設定ファイルが呼び出せない問題を修正した。

修正

通信インターフェースコマンド SYST:CONF:PHAS:UVとSYST:CONF:PHAS:UWの、パラメータ MAXの値を359に修正した。

修正

工場出荷時設定した時、シンクロ機能をOFFで初期化していなかった問題を修正した。

修正

DCモードまたは、AC+DCモードの内部半導体保護機能が作動してALM-03:OCPが発生するまでの時間を修正した。

修正

AC+DCモードでメモリを呼び出す時に行うピーク電圧範囲チェック処理を修正した。


VER 4.36 – Nov 28, 2014

Ver.4.34からの変更点

PCR-LE firmware
改良

内部半導体保護(ALM-03:OCP)検出を改良した。

改良

ワンコントロール並列運転(オプション)の改良。

並列運転の内部通信の信頼性を向上した。


VER 4.34 – Oct 03, 2014

Ver.4.33からの変更点

PCR-LE firmware
改良

アラーム信号の検出にフイルタ処理を追加した。

修正

アナログ信号インターフェースオプション(EX05-PCR-LE)装着時の修正

通信インターフェースコマンドで、”-221 Setting Conflict”になって受け付けないコマンドを修正した。

FUNC:SOUR
SYST:CONF:EXT:SINP:POL
SYST:CONF:EXT:EST:FREQ:LOW


VER 4.33 – Apl 14, 2014

Ver.4.32からの変更点

PCR-LE firmware
修正

出力方法が単相出力の時、出力波形バンクが切り替わらない問題を修正した。

修正

ファームウェアバージョンVer4.20 ~Ver4.32でUSBメモリに保存した本体メモリファイルが呼び出しできない問題を修正した。


VER 4.32 – Mar 03, 2014

Ver.4.31からの変更点

PCR-LE firmware
修正

PCR-LE2の修正

出力方法を単相3線から三相に変更して電源再投入すると、出力方法の選択表示が単相になる問題を修正した。

修正

単相3線システム(オプション)の修正。

DCモードで相電圧を設定した時に、線間電圧値への変換処理をしていない問題を修正した。

修正

出力オフ操作によってシーケンスを終了した直後に出力オンした時の出力電圧が、シーケンス終了時の電圧を出力しなければいけないところ、シーケンス実行前の設定電圧値を出力していたため修正した。


VER 4.31 – Jan 24, 2014

Ver.4.30からの変更点

PCR-LE firmware
修正

設定条件により、定格電流より低い出力電流で過負荷保護が作動することがある問題を修正した。

修正

電源起動後、初回のソフトスタートが動作しない問題を修正した。


VER 4.30 – Nov 28, 2013

Ver.4.20からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

SD019-PCR-LE/SD020-PCR-LE対応。

修正

三相システム(オプション)の修正

AC+DCモードの時、本体パネルに表示する相の選択でW相が選択できない問題を修正した。

修正

アナログ信号インターフェースオプション(EX05-PCR-LE)装着時の修正

信号源、極性、想定最低周波数の設定値をバックアップしていない問題を修正した。


VER 4.20 – Sep 19, 2013

Ver.4.00からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

単相3線/三相システム(オプション)の機能追加。

単相3線出力や三相出力の出力電圧モードにAC+DCモードを追加した。

機能追加

アナログ信号インターフェースオプション(EX05-PCR-LE/EX06-PCR-LE)の機能追加。

QUEStionableステータスレジスタのbit5にSHUTDOWNを追加した。

変更

AC+DCモードの時のOVP/UVPの判定を実効値判定に変更した。
判定の変更に伴い、OVPとUVPの設定範囲を変更した。

ACモード / AC+DCモード : 0 ~ 474.1V

修正

単相3線/三相システム(オプション)の修正

シーケンスの同一ステップに、トリガ入力待ちと開始位相角を設定した時、V相(W相)の出力波形が1ステップ前にずれる問題を修正した。
内部VCC電圧を固定で使用する時、出力電圧が一括設定出来ない問題を修正した。

修正

単相3線/三相システム(オプション)にアナログ信号インターフェースオプション(EX05-PCR-LE)装着時の修正

信号源の状態表示を修正した。
EXT.OPTメニュー操作を修正した。
EXT.SIGメニュー表示を修正した。

修正

逆潮流の時、定格電流を越えてもオーバーロードが作動しない問題を修正した。

修正

内部VCC電圧を自動追従で使用してシーケンスを実行した時、VCC電圧が自動追従せずに出力波形が歪むことがある問題を修正した。


VER 4.00 – Apl 01, 2013

Ver.3.20からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

単相3線/三相システム(オプション)の機能追加。

出力インピーダンス設定値1~100%に対する各相の抵抗値表示を追加した。
シーケンス機能に、U相オフセット位相設定及び、位相差のランプ設定を追加した。
U相オフセット位相解除機能を追加した。


VER 3.20 – Feb 01, 2013

Ver.3.12からの変更点

PCR-LE firmware
変更

力率測定値を算出する演算式を変更し、極性符号付から極性符号無しに変更した。

(λ=P/S → λ=|P|/S)

修正

出力オフ操作に対し、パネルのOUTPUT OFF表示と出力状態が一致しない場合がある問題を改善した。


VER 3.12 – Dec 10, 2012

Ver.3.10からの変更点

PCR-LE firmware
改良

ワンコントロール並列運転(オプション)の改良。

並列運転の内部通信の信頼性を向上した。

修正

電流リミット値を最小値付近に設定した際のロードメータフルスケール演算を修正した。


VER 3.10 – Nov 12, 2012

Ver.2.00からの変更点

PCR-LE firmware
機能追加

並列運転ドライバオプションに対応。

PD05M-PCR-LE(マスタ用)
PD05S-PCR-LE(スレーブ用)

機能追加

アナログ信号インターフェースオプションに対応。

EX05-PCR-LE
EX06-PCR-LE

機能追加

単相3線システム(オプション)の機能追加。

ACモードに、出力方法を選択する2P Mode On/Off機能を追加した。

機能追加

単相3線/三相システム(オプション)の機能追加。

AC 電力(総合無効電力)測定値を問い合わせる通信インターフェースコマンド追加した。

FETCh:POWer:AC:REACtive:TOTal
MEASure:POWer:AC:REACtive:TOTal

改良本体パネル操作で、現在の状態や他の設定値との競合から操作できない時に原因を表示することで操作性を改善した。
修正

単相3線システム(オプション)の修正。

V 相側の UVP/OVP 判定の極性が逆になっていた問題を修正した。

修正ACモードで周波数40Hz未満の時のオーバーロード判定点(しきい値)を修正した。
修正

単相3線/三相システム(オプション)の修正。

V 相、W相の無効電力の測定値演算の間違いを修正した。

VER 3.5.5 – Sep 14, 2012

HarmoCapture
追加交流電源 PCR-LEシリーズに対応した。

VER 3.5.4 – Oct 18, 2011

HarmoCapture
修正フリッカの測定技術規格 IEC61000-4-15 Ed1.1 と IEC61000-4-15 Ed2.0 を切り替えても、送信プログレスがクリアされない不具合を修正した。

VER 3.5.3 – May 16, 2011

HarmoCapture
変更英語のコンテンツとユーザーズ マニュアルを改版した。
HA File Analyzer
変更英語のコンテンツとユーザーズ マニュアルを改版した。
Vf File Analyzer
変更英語のコンテンツとユーザーズ マニュアルを改版した。

VER 3.5.2 – Feb 21, 2011

HarmoCapture
修正HA -> Vf -> HA と切り替えると規格グループの名前が “規格 61000-3-3 / 4-15” になってしまう不具合を修正した。

VER 3.5.1 – Jan 25, 2011

HarmoCapture
修正高調波規格 JIS2005 / Ed2.0 以外の設定ファイルを読むとエラーが発生する不具合を修正した。
修正フリッカ測定技術規格 IEC61000-4-15 Ed1.1 と IEC61000-4-15 Ed2.0 を設定ファイルに保存できるようにした。
修正高調波で Ver3.4.5 以前のバージョンで作成した設定ファイルを読むと異なる規格が設定されてしまう不具合を修正した。

VER 3.5.0 – Dec 16, 2010

HarmoCapture
修正高調波限度値規格 IEC61000-3-2 Ed3.0 A2、高調波測定技術規格 IEC61000-4-7 Ed2.0 A1 に対応した。
追加JIS2005 規格で 基準インピーダンス を 使う/使わない の選択ができるようにした。
変更フリッカ限度値規格 IEC61000-3-3 Ed2.0、フリッカ測定技術規格 IEC61000-4-15 Ed2.0 に対応した。
HA File Analyzer
追加AC電源の確認の結果を表示およびレポート印刷できるようにした。
変更高調波限度値規格 IEC61000-3-2 Ed3.0 A2 の結果データの繰り返し性は限度値の5%未満を “Pass” とした。 それ以外の規格の結果データは従来通り基準値の5%未満を “Pass” としている。
Vf File Analyzer
追加測定技術規格の 現地規格名 に Ed1.1用と Ed2.0用 を追加した。

VER 3.4.5 – Sep 15, 2010

HarmoCapture
追加HA に IEC61000-3-2 Ed3.0 A2 / 61000-4-7 Ed2.0 A1 および IEC61000-3-2 Ed3.0 A2 / 61000-4-7 Ed1.0 を追加した。 それに伴い、最新規格をラジオボタンに、その他の規格をまとめてコンボボックスに入れた。
追加HA で IEC Ed3.0A2 / Ed2.0A1 または IEC Ed3.0A2 / Ed1.0 でクラスCを選択したときのみ、適用する限度値に “3次/5次/電流波形” が表示されるようにした。
変更Vf は規格選択の IEC Ed1.2/Ed1.1 を IEC Ed2.0/Ed1.1 に変更した。
HA File Analyzer
追加クラスC機器で 適用する限度値を “3次/5次/電流波形” とした場合の結果ファイルを開くと V/I波形に 電流波形要求の解説図を描画するようにした。 画面 および レポートで対応。
追加レポート設定に “現地規格名を使う” 関連を追加したので、任意の規格名がレポートに印字できるようになった。
追加2D高調波の電流オートスケールを “測定値” か “測定値と限度値” かの選択ができるようにした。 “測定値と限度値” は測定値と限度値から最適スケールを算出するので、限度値が座標の遥か上で印刷されない ということがなくなった。
Vf File Analyzer
追加レポート設定に “現地規格名を使う” 関連を追加したので、任意の規格名がレポートに印字できるようになった。


VER 3.4.4 – Dec 03, 2009

HarmoCapture
修正試験結果が PASS にもかかわらず、レポートの最終判定が FAIL となることがあった不具合を修正した。

VER 3.4.3 – Oct 15, 2009

HarmoCapture
改善試験中は各パラメータ設定の変更ができないように設定画面を淡色表示にした。
HA File Analyzer
修正レポートの 有効電力の最大値が試験期間中の最大値と異なる不具合を修正した。

VER 3.4.2 – Jul 10, 2009

HarmoCapture
修正IEC61000-3-2 Ed3.0 のテストレポートでクラスA 以外でも Limit Over(s) の値を表示していた不具合を修正した。
修正IEC61000-3-3 の d測定 手動切替で一度測定終了後、送信しないで試験開始すると残り時間の表示が大きくずれていたのを修正した。
HA File Analyzer
修正レポートの pdfファイルが肥大化してしまうことがある不具合を修正した。
印刷そのものには影響なし。
修正+Peak が 0A、-Peak が 0.05A のような微小電流のとき V/I 波形の印刷が 0A 固定になっていたのを修正した。
修正IEC61000-3-2 Ed3.0 のレポートでクラスA 以外でも Limit Over(s) の値を表示していた不具合を修正した。
修正230V/50Hz 以外で試験した場合、レポートでEN規格名を印字しない仕様だが印字していた不具合を修正した。
修正IEC61000-3-2 Ed3.0 のレポートで下部に印字される *3、*4 の注記が前の試験の影響で両方とも印字されることがあった不具合を修正した。
Vf File Analyzer
修正Vfレポート Voltage Fluctuation グラフで dc、dmax、dt の開始位置を示す矢印が印字されないことがある不具合を修正した。

VER 3.4.1 – Apr 07, 2009

HarmoCapture
修正生成するレポートのスペルミスを修正(Fluction → Fluctuation)。
HA File Analyzer
VF File Analyzer
修正レポートpdf が肥大化してしまうことがある不具合を修正。

VER 3.4.0 – Nov 21, 2008

HA File Analyzer
VF File Analyzer
改善レポート機能にフッタオプションを追加した。

VER 3.3.1 – Jun 20, 2008

HarmoCapture
改善HAの試験規格に「IEC61000-3-2 Ed3.0/4-7 Ed2.0」と「IEC61000-3-2 Ed3.0/4-7 Ed1.0」を追加した。
改善「IEC61000-3-2 Ed3.0」の試験のレポートに「Limit Over」の項目を追加した。
改善Vfの試験規格を「IEC61000-3-3 Ed1.1」から「Ed1.2」に変更した。
改善送信完了時に送信プログレスバーの下に「送信完了」を表示するように変更した。
改善試験プログレスバーの下に「残り時間」を表示するように変更した。
改善Vfの手動切替時の試験プログレスバーを、1セグメントごとに100%になるように変更した。 また、この時に「セグメント (測定中)/(測定回数)」を表示するようにした。
改善Vfの手動切替で、次の計測待ちの時にダイアログボックスを表示して視認性を高めた。
HA File Analyzer
改善追加された試験規格「IEC61000-3-2 Ed3.0」に対応した。
Vf File Analyzer
改善フリッカリストの表示を追加した。また、レポートにもフリッカリストのページを追加した。

VER 3.2.1.2 – Apr 11, 2008

VF File Analyzer
修正VfのPst一括のレポートで測定時間と測定回数に手動切替の値を使っていたのを修正した。

VER 3.2.1 – Mar 27, 2008

HarmoCapture
VF File Analyzer
改善限度値判定を pst, plt, dc, dmax, d(t)>3.3% から選択できるようにした。

VER 3.1.0 – Jul 23, 2007

HarmoCapture
改善メニューおよびツールバーの「コメント」という表現がわかりにくいので「レポート設定」に変更した。
HA File Analyzer
修正Ver1.20以前のKHA1000本体でクラスC の設定で取得した結果ファイルを開いたときの電流値に間違いがあったのを修正した。 (これはV/I波形の電流グラフのみにおける不具合。)
改善メニューおよびツールバーの「コメント」という表現がわかりにくいので「レポート設定」に変更した。
改善レポートに2D高調波のグラフを印刷できるようにした。
改善レポートにV/I波形のグラフを印刷できるようにした。
改善レポートに高調波トレンドのグラフを印刷できるようにした。
改善レポートに電流トレンドのグラフを印刷できるようにした。
改善レポートにTHCトレンドのグラフを印刷できるようにした。
改善レポートに設定リストを印刷できるようにした。
改善レポートに繰り返し性の確認リストを印刷できるようにした。
VF File Analyzer
改善メニューおよびツールバーの「コメント」という表現がわかりにくいので「レポート設定」に変更した。
改善レポートに選択したセグメントのVfグラフを印刷できるようにした。
改善レポートにdc部分を拡大したグラフを印刷できるようにした。
改善レポートにdmax部分を拡大したグラフを印刷できるようにした。
改善レポートにd(t)>3.3%部分を拡大したグラフを印刷できるようにした。
改善レポートにセグメント情報のリストを印刷できるようにした。
改善レポートに設定リストを印刷できるようにした。

VER 3.0.0 – Apr 13, 2007

HarmoCapture
改善PDFファイルの生成時に上書き確認のダイアログを追加した。
改善KHA1000本体の分解能向上のバージョンアップに対応した。
HA File Analyzer
修正トレンドグラフの試験時間でフレーム数と時間間隔にずれがあった問題を修正。
修正2D高調波バーグラフの赤色、黄色表示に不具合があった問題を修正。
修正試験データで、[無視する]/[しない]の表示が逆転していた不具合を修正。
改善100%超、マージン超の小数点以下の表示をKHA1000本体に合わせた。
改善テキスト保存のオプションにセパレータの選択項目を追加した。
改善テキストおよびPDFファイルの生成時に上書き確認のダイアログを追加した。
改善KHA1000本体の分解能向上のバージョンアップに対応した。
VF File Analyzer
新規アプリケーションを追加。

VER 2.0.0 – Nov 06, 2006

HarmoCapture
修正OHCI USBホストを使用したPC及びWindows2000環境で、計測データをUSB経由で取得できない問題を修正。
修正PCR-L の制御ができない不具合を修正。
改善レポート印刷で前回試験した結果ファイルを印刷するように改良。 任意のファイルを選択して印刷する機能は、[ファイル]->[結果ファイルを選択してレポート印刷…]メニューに移動された。
改善規格選択に「61000-3-2/4-7 IEC Ed2.2/Ed1.0」と「61000-3-2/4-7 JIS 2005/Ed1.0」が追加された。
HA File Analyzer
新規アプリケーションを追加。

VER 1.0.0 – Mar 22, 2006

HarmoCapture
新規初版リリース。

VER 1.4.3.57 – Jan 31, 2013

Test Executive
バグ修正50A以上の電流グラフが表示されない。

VER 1.4.2.56 – Jan 08, 2013

BPC3000
改良モデルID 7119追加
Test Condition Editor
バグ修正モデルID 7114を選択すると、アプリケーションが強制終了してしまった。
IO Config
改良IoConfigでの電圧レンジ切り替えを禁止した。
Test Executive
バグ修正寿命結果ファイルの拡張子にドットが無かった。
改良恒温槽湿度設定のデフォルト値を-1に変更した。
バグ修正電圧Lowレンジの再試験でHiに戻ってしまう問題を修正した。
バグ修正TestExecutiveの試験条件グリッドの更新に誤りがあった。

VER 1.4.1.36 – Nov 02, 2012

BPC3000
バグ修正恒温槽の湿度設定をしない場合に問題が有った。
改良モデルID 7114を追加。

VER 1.4.0.35 – Oct 22, 2012

BPC3000
改良英文ヘルプに対応
PFX2512
バグ修正パターンプロファイルのトリガー指定に問題があった。

VER 1.3.6.33 – Aug 22, 2012

GraphViewer
バグ修正セル電圧の最大、最小表示で2Profileが表示されない問題があった。
バグ修正セル電圧を時間拡大すると時間ずれが発生する問題があった。
バグ修正VIのカーソル移動に問題があった。
Test Condition Editor
バグ修正パターンの総合ステップ数に問題があった。

VER 1.3.3.28 – Jul 20, 2012

GraphViewer
バグ修正オプションボードデータ表示中のNextボタン処理に問題があった。
バグ修正BPCG3ファイルを直接開き、拡大、縮小をすると例外が発生する。
バグ修正セルが計測対象外の時、結果データに異常値を表示していた。
PFX2512
バグ修正60Hz地域でパターン充放電の実行時間が短くなる問題があった。

VER 1.3.2.26 – Jun 21, 2012

Test Condition Editor
バグ修正特注電源モデルで作成した試験条件ファイルの再編集時に電力制限に問題があった。
GraphViewer
バグ修正オプションボードデータ表示中のNextボタン処理に問題があった。

VER 1.3.0.20 – Apr 24, 2012

Test Executive
バグ修正オプションボードの設定を行わないで実行した時にアラームになる問題があった。
PFX2512
改良Ver1.0.2 温度校正点の変更を行った。

VER 1.1.0.12 – Mar 27, 2012

Test Condition Editor
改良プロファイルマスターのチェック&修復機能の追加。
GraphViewer
改良X軸の設定で各グラフ毎の設定ができる様に変更。

Ver 3.1.1 – Feb 18, 2013

Quick Immunity Sequencer 2
修正IEC61000-4-11、IEC61000-4-34
電圧ディップ、相電圧の設定でコマンドエラーが発生することがある不具合を修正した。

 


Ver 3.1.0 – Feb 01, 2013

Quick Immunity Sequencer 2
修正IEC61000-4-11、IEC61000-4-34
三相の線間電圧設定のとき、Ua相の位相角が変動していなかったのを修正した。
修正IEC61000-4-11、IEC61000-4-34
三相の線間電圧設定のとき、電圧変動試験の下降および上昇部分で 各相の位相角がランプしていなかったのを修正した。

 


Ver 3.0.2 – Dec 20, 2012

Quick Immunity Sequencer 2
改善IEC61000-4-27
基準位相の設定を追加し、基準位相が変更できるようにした。
改善IEC61000-4-11、IEC61000-4-34
単相3線および三相の線間電圧設定の場合、UT(相電圧)設定の下に線間電圧の換算値を表示するようにした。
改善IEC61000-4-11、IEC61000-4-34
ディップおよび停電のサイクル設定の下に時間の換算値を表示するようにした。

 


Ver 3.0.1 – Nov 27, 2012

Quick Immunity Sequencer 2
変更IEC61000-4-11、IEC61000-4-34
線間電圧設定のとき、波形プレビューも線間電圧で表現するように変更した。
変更IEC61000-4-14
初回Seqをインターバルにした場合、位相角 0°から開始するように変更した。
変更IEC61000-4-28
初回Seqを位相角 0°から開始するように変更した。
修正リミット値の設定がパラ接続に対応していなかったのを修正した。

 


Ver 3.0.0 – Oct 23, 2012

Quick Immunity Sequencer 2
機能追加単相3線システムに対応した。
改善波形プレビューをもう1段階拡大するように改善した。
改善波形プレビューと実際の波形が異なっている部分があったのを改善した。
修正設定によって波形プレビューに乱れがあったのを修正した。
修正波形プレビューが線間電圧設定に対応していなかったのを修正した。

 


Ver 2.0.1 – Oct 09, 2012

Quick Immunity Sequencer 2
修正IEC61000-4-34 で設定電圧が範囲内であっても「設定電圧が範囲を超えています」というエラーメッセージが表示される不具合を修正した。
修正IT01-PCR-L 使用時に IEC61000-4-11 短時間停電 が停電動作をしない不具合を修正した。

 


Ver 2.0.0 – Jun 20, 2012

Quick Immunity Sequencer 2
機能追加三相システムに対応した。

 

Wave Bank Memory
機能追加三相システムに対応した。

 


Ver 1.0.1 – Feb 17, 2012

Quick Immunity Sequencer 2
改善ヘルプメニューから英語のコンテンツとユーザーズ マニュアルを参照できるようにした。

 

Wave Bank Memory
改善ヘルプメニューから英語のコンテンツを参照できるようにした。

 


Ver 1.0.0 – Dec 26, 2011

Quick Immunity Sequencer 2
新規初版リリース

 

Wave Bank Memory
新規初版リリース

 

VER 3.1.0.402 – Feb 29, 2012

Test Executive
バグ修正容量及び電力のオーバーフローフラグ(OFCPとOFPF)のカウント値を誤って計算し、間違った値を算出する問題があった。
改良テキストファイルの生成でUTF-8エンコーディングのオプションが追加された。

 

Graph Viewer
バグ修正休止データ非表示のグラフで、モニタデータカウント数の計算が間違っている問題があった。
バグ修正解析範囲を指定するしきい値を設定すると、グラフの描画範囲、解析結果の時間表示が間違っている問題があった。
バグ修正グラフ垂直軸感度の自動計算が正しく1/2/5ステップになっていない問題があった。
改良解析範囲を決定するしきい値の扱いを変更し、電流しきい値と判定方向の機能を追加した。 この新機能はCC-CV充電など電圧があまり変化しない動作の解析に特に有効である。
改良モニタデータのリスト表示を充電・放電・休止で色分け表示するように変更した。

VER 3.0.6.391 – Dec 06, 2011

Graph Viewer
改良PFX2511システム多点計測(OP01-PFXオプション使用)で終了要因が端子(セル)の終了電圧、温度、アンバランス電圧による場合、 その終了セル計測値が結果ビュー及びプリントアウトに表示されていなかったが、それらを表示するように変更した。

VER 3.0.5.390 – Sep 15, 2011

Test Executive
バグ修正PFX2511システムでセルの多点計測(OP01-PFXオプション使用)を5ノード以上で行った場合、試験開始直後の0秒データを正しく取得できない問題があった。

 

Graph Viewer
バグ修正PFX2511システムで計測したセルの多点計測(OP01-PFXオプション使用)でデータの欠落が有った場合、欠落した部分だけでなく全体のデータを誤って0.000と表示してしまう問題があった。

VER 3.0.4.389 – June 13, 2011

Test Executive
バグ修正アラーム発生で試験が中断した場合、容量測定値のオーバーフローフラグが試験結果データで計算されずに小さい値を示す問題があった。

VER 3.0.3.375 – Nov 16, 2010

Test Executive
バグ修正試験条件ファイル名やグループ名が非常に長い場合、或いは試験条件ファイルの保存先フォルダが深すぎる場合、 試験実行を開始した時にアプリケーションがクラッシュする問題があった。 試験結果データのフルパス名はOSの制限により259文字を超えられない為、 このような場合には試験を開始できないように変更された。
バグ修正寿命判定をする際、放電容量を見て判定するべき所を誤って充電容量で判定している問題があった。
バグ修正恒温槽同期でアラームが発生した際に中断時の温度・湿度設定が無条件に適用されてしまい、 同期グループ内で継続動作している他チャンネルの試験の温度・湿度設定を妨害する問題があった。 修正されたバージョンでは、アラーム同期の動作ポリシーを「他のチャンネルも直ぐに停止する」 に設定した場合のみ、中断時の温度・湿度を設定する。
バグ修正恒温槽同期で設定タイムアウトが発生した場合に、中断時の温度・湿度設定が適用される問題があった。 修正されたバージョンでは、設定タイムアウト発生時にこれらを適用しない。

 

Test Condition Editor
改良試験条件ファイルを保存する際、フルパス名が200文字を超えた場合に警告を表示するように修正された。 試験条件ファイル自体はフルパスが259文字以内であれば保存可能だが、 自動的に名前決定される試験結果ファイル(.BPCG/.BPCL)のパスは更に長くなるため、マージンを考慮して200文字で警告を発する。
バグ修正古い特注仕様アプリケーションに最新アップデートを適用した場合、機種情報XMLを正しく読み込めない為にパルス放電時間を入力出来ない問題があった。

VER 3.0.2.374 – Sep 28, 2010

Test Executive
バグ修正試験結果ファイルを生成する際にハンドルリークがあり、この蓄積によってアプリケーションが数週間以内で不安定になったり突然終了する問題があった。

VER 3.0.2.372 – July 20, 2010

Test Executive
バグ修正PFX2021, PFX2511使用時にハードウェア保護設定が正しく行えない問題を修正した。
バグ修正容量値および電力値のオーバーフローが発生した場合に、該当する結果データの計算にオーバーフローの積算を考慮していない問題を修正。
バグ修正容量値および電力値のオーバーフローが発生した場合に、そのフラグが誤って次の試験サイクルに残留する問題を修正。

VER 3.0.0.362 – June 02, 2010

Test Executive
バグ修正テキストファイル生成時、終了要因がオプションボードに起因する場合にスロットと端子の番号が記載されていない問題を修正した。
VbKit DLL
バグ修正V3形式の試験結果ファイル(.BPCGファイル)をVbKit DLLで正しく読み込めない問題を修正した。

VER 3.0.0.359 – Mar 25, 2010

Test Executive
改良テキストファイル生成時のキーワード不整合を修正。

VER 3.0.0.358 – Mar 02, 2010

Configuration Wizard
改良モデルIDカスタマイズ画面で、リストをソートして表示するように変更。

 

Test Executive
バグ修正生成されるテキストファイルにおいて、VolumeとWeightの単位表記が間違っていた問題を修正。
バグ修正生成されるテキストファイルにおいて、セル(オプションボード)に関する終止条件の項目が含まれていなかった問題を修正。
改良生成されるテキストファイルにおいて、温度の単位表記の文字化けを改善した。
バグ修正計測を行わないセル(オプションボード)端子に対して終止条件(最大電圧、最大温度、終止電圧)が間違って適用されている問題を修正。

 

Graph Viewer
バグ修正放電終了要因(Finished By)の表記に、充電終了要因のセル(オプションボード)情報が混在していた問題を修正。

 


VER 3.0.0.356 – Feb 22, 2010

システム全体
新機能直流電源と電子負荷の新しい組み合わせとしてモデルID 5104~5112を追加。

 

Test Condition Editor
改良外部電源装置での突入で保護機能が過剰に反応してしまうのを防ぐため、ソフトウェア保護ディレイのデフォルト値を0でない値に変更した。

 

Test Executive
バグ修正セル計測モニタをテキストに自動生成したときに、バッファーオーバーランが発生していた問題を修正。

 

Graph Viewer
バグ修正テキスト形式でデータを保存した際、セルのパルスHigh電圧が含まれていない問題を修正。

VER 3.0.0.353 – Feb 08, 2010

システム全体
Major Ver.UpNew Version 3.0
対応モデルの追加OP01-PFXオプション(セル電圧温度計測ボード)を装着したPFX2500シリーズ充放電ユニットのサポートが追加された。
対応OSの追加Windows 7 x86とx64エディションに対応した。(但しXP Modeでの利用は推奨しない)
データフィル構造変更試験条件ファイル(.bpct)、試験結果ファイル(.bpcg/.bpcl)の構造が変更され、旧バージョン(ver2.x)との互換性が無くなった。 ver3.0アプリケーションで既存のファイルを開き試験を実行する事は可能だが、生成した全てのファイル(試験条件等の上書き保存も含む)は 旧バージョンのアプリケーションでは開けないの注意する事。
XML情報PFX2511用機種情報ファイル(XML)の最新リビジョンは「10」

 

Configuration Wizard
バグ修正チャンネルページの操作をした後にブルースクリーン(カーネルモードでのクラッシュ)が発生する場合があった。

 

Test Condition Editor
新機能セル電圧・温度に関する編集用フォームを追加した。
新機能扱えるシーケンスシートの数を15から20に増やした。
機能削除テキスト入力における自動補完機能(インテリセンス)を削除した。
改良新規試験条件作成時のパルス放電時間デフォルト値を0.5msから5.0msに変更した。 一部のモデルIDでは0.5msでは許容範囲外になっていたが、全モデルIDで範囲内となる値に変更する事により範囲外エラーが起きにくくなった。

 

Test Executive
新機能セル電圧・温度に関する表示用画面を追加した。
改良アプリケーション表示エリアの無駄を解消するため、恒温槽ペインの表示を左下に移動した。
改良終了・中断時の恒温槽設定が有効な場合、アラーム発生時にもそれが適用されるようになった。
バグ修正Config Wizardにて湿度設定をやらないと指定されていても、TestExec側での試験終了・中断時の恒温槽設定において、湿度が強制的に設定される問題があった。
改良リサイクル動作を行った場合に、充電グラフ、放電グラフ、充電結果、放電結果の表示がクリアされるようになった。
改良テキスト形式での試験結果で、Release Voltage (及びCurrent, Temp)をOpen Voltageという表現に変更した。
改良テキスト形式での試験結果で、コード番号のみだった終了要因(FinishedBy)をコードと説明の併記に変更した。

 

Graph Viewer
バグ修正グラフY軸のスケールを狭くした時、範囲から外れたデータがゴミとして描画される問題が有った。
改良Y軸最大値が小さい場合に凡例数値が正しく表示されるように小数点桁数を増やした。

 


VER 2.5.5.326 – July 06, 2009

Test Condition Editor
バグ修正共通シーケンステンプレート(.SIファイル)が正しく作成出来ない問題を修正(VER 2.4.0.292以前では発生していない)。 アプリEXEではなく、DbEngine-DLLでの修正。

 

Test Executive
バグ修正共通シーケンステンプレート(.SIファイル)が正しく読み込み出来ないため、 異なる試験条件同士を組み合わせた恒温槽動機運転が出来ない問題を修正(VER 2.4.0.292以前では発生していない)。

 

システム全体
Runtime Engineの変更Visual C++ 2008 SP1再頒布パッケージを使用する様に変更された。 BPChecker2000のSETUPプログラムにはこれが同梱されている。

VER 2.5.4.322 – Feb 16, 2009

システム全体
対応モデルの追加既存のPFX2000の他に、新しいPFX2500シリーズ充放電ユニットのサポートが追加された。
対応OSの追加既存のWindows XP及び2000の他に、Windows Vista x86とx64エディションに対応した。 (但し、Windows XPはSP2以上、Windows 2000はSP4+アップデートロールアップ1をそれぞれ必要とする。)
USBドライバーの変更PFX2000コントローラのUSBドライバーとして、Windows XP/Vista (x86/x64)ではMicrosoft製の 汎用WINUSBドライバーを使用するように変更された。Windows2000(x86)では従来のドライバーを使用する。
Runtime Engineの変更VER 2.5.xから、Visual C++ 2008再頒布パッケージと .NET Framework 2.0を使用する様に変更された。 BPChecker2000のSETUPプログラムにはこれらが同梱されている。

 

Hardware Configuration Wizard
改良USBドライバーの選択及びセットアップ機能を1/3ページに追加した。
改良PFX2500シリーズに必要なモデルID書き込み機能を2/3ページに追加した。

 

Test Condition Editor
バグ修正充電シート又は放電シートを表示中にメインウインドウをリサイズするとコントロールの表示が消えてしまう問題を修正。
バグ修正Lowレンジデフォルト機能適用時、放電時間設定が消滅してしまう問題を修正。
改良試験条件フォームを切り替えただけでアプリケーションを終了したときに、無意味な文書保存確認のダイアログを出さないようにした。

 

Test Executive
改良「(試験データの)内容削除」機能の操作方法が分かりにくかったためGUIを改良した。 またこの機能は、「リサイクル」と名称変更された。

 

Graph Viewer
改良C/Dグラフの垂直軸がカラー表示になった。
改良重ねの無い単独グラフでは、「保存しますか」のダイアログを出さないようにした。
改良別々のダイアログだったコメント入力と印刷ヘッダの入力を単一のダイアログに変更した。

VER 2.4.0.292 – July 14, 2008

Test Executive,
Graph Viewer
バグ修正アップデートモジュールを適用した直後に、 リスト表示部(Test Executiveのチャンネルリスト、Graph Viewerの試験情報表示)が空白になってしまう問題があった。

VER 2.4.0.289 – June 25, 2008

Test Executive
バグ修正既にバックアップ(リサイクル)を終えているチャンネルに対して再度のバックアップを行う操作をし、 その際にデータ・バックアップ・ダイアログで「フォルダ表示…」ボタンをクリックすると、アプリがクラッシュしてしまう問題があった。

 

Graph Viewer
バグ修正PWMパルス充電機能にのPULSE-2モードで生成した試験データに対し、パルスHigh/Lowのモニタデータを正常に表示・印刷・テキスト生成できない問題があった。

VER 2.4.0.288 – June 05, 2008

全体システム
改良PWMパルス充電機能に、PULSE-2モードが追加された。(但しオプション)

 

Event Spy
改良データ取得または表示の際、イベントのフィルタリングが可能になった。
改良日本語GUIが追加された。

VER 2.4.0.271 – Mar 12, 2008

Test Executive
バグ修正恒温槽同期又はインピーダンス計測同期を使用している場合に、予備放電専用試験シートが適用されない問題があった。 代わりに、「前のサイクル」の放電シートが常に間違って適用されていた。

VER 2.4.0.270 – Dec 25, 2007

Graph Viewer
改良C/Dレポートがインピーダンス計測データを含むように変更された。
改良容量データのフォーマットを小数点以下5桁([Ah]単位の場合)に拡張した。

VER 2.4.0.258 – May 01, 2007

Test Executive
バグ修正CC-CV放電モードにおいて、休止時間の設定が正しく実行時に適用されない問題があった。

VER 2.4.0.257 – Mar 12, 2007

Test Executive
バグ修正恒温槽同期時に、同期待ち動作中、インピーダンス計測中、又は温度設定中の 何れかのタイミングで停止操作をすると、 同期動作が以上になったり試験サイクルが正常に継続されなくなる問題があった。
New恒温槽シミュレーション機能が追加された。 この機能を利用すると、実際の恒温槽がなくても同期運転を行なうことが出来る。 恒温槽実機を使用せずに同期運転を行ないたい場合に便利である。

 

Hardware Configuration Wizard
New恒温槽シミュレーションドライバーを選択できるように変更された。

VER 2.4.0.256 – Feb 26, 2007

Test Executive
バグ修正恒温槽同期における「同期アラーム」ポリシーを「他のチャンネルはサイクル終了時に停止する」を選択した場合、 アラーム発生時の同期運転が進行しなくなる問題があった。
バグ修正チャンネルに対してRUN命令を送った後にファームウェアから例外が発生する場合があり、 その場合にチャンネルのステータスがIDLEを保持したまま正しくRUN状態に切り替わらない問題があった。 恒温槽同期時にこの現象が起きると同期動作が正常に行なわれなくなる問題があった。
改良インピーダンス計測待ち状態のチャンネルに対して、インピーダンスステータスに (waiting…)を表示するように修正した。

VER 2.4.0.255 – Feb 05, 2007

全体システム
改良Windows Vista (Home Basicを除く、32bit版のみ)に対応。 Vistaで導入されたUAC (User Account Control)への対応、新デスクトップテーマ(Vista Basic, Aero等)適用時のGUI問題等を修正。
バグ修正Win2k/XPの非管理者権限で実行できない問題を修正。ユーザが関知しない動作にProgramFiles/Kikusui/B2k.V2ディレクトリへ <username>_Store1.XMLファイル(試験進行状態の永続記録を保存したもの、XML形式)の書き出しがあったため、 非管理者権限では正常動作しなかった。修正版では、
C:/Documents And Settings/ユーザ名/… 以下 (2k/XP)
C:/Users/ユーザ名/… 以下 (Vista)
への書き出しに変更する。既存ユーザでのアップデート時に、従来の位置のXMLファイルを新しい位置へ移動する処理も行なう。

 

Hardware Configuration Wizard
改良全チャンネル検索を実行すると非常に待ち時間が長いので、進行メーターを設置した。

 

Test Condition Editor
バグ修正数値入力エディットボックスで、CTRL+C(Copy), CTRL+X(Cut), CTRL+V(Paste), CTRL+Z(Undo)が操作できない問題を修正。

 

Test Executive
バグ修正データ生成先フォルダーが削除されていたりロックされている場合にフォルダーのバックアップが失敗するが、それを正しく認識せずに無視してしまう問題を修正。
バグ修正特定の恒温槽ユニットでI/Oエラーが発生した場合、該当恒温槽と関連しない他のチャンネルのスケジュールまで影響を受けて止まってしまう問題を修正。
バグ修正試験開始前に恒温槽がI/Oエラーになっている状況でも開始操作ができてしまう問題を修正。 修正版では恒温槽エラーを解消するか恒温槽割り当てを開放しない限り、そのグループは試験開始できない。
改良チャンネルリスト表示で「インピーダンス」表示形式のデフォルトをコードからニモニックに変更した。

 

Graph Viewer
バグ修正重ねグラフ文書(.BPCO)を開いた時に、参照先BPCG/BPCLの1個が削除されてしまっった場合、全体が開けなくなる問題を修正。 修正版では、不在ファイルに警告表示をする。
改良グラフ重ね選択のダイアログ(CD, LIFE)で、Remove/Add操作をせずにドラッグドロップ操作で順番を入れ替える機能を追加。 またリサイズ可能なこれらのダイアログのサイズを永続的に記憶するように変更される。
改良グラフ文書ウインドウのサイズを記憶する機能を追加。元々の位置保存機能でも文書表示位置は保持されていたが、 閉じる時に不用意に保存されてしまうため、そのサイズを永続的に保持する事が出来なかった。
改良CDグラフのスケーリングを、0:充電グラフ、1:放電グラフ、2:コンビネーショングラフ、に対して個別に設定できるように変更。
改良グラフのカラーリング設定をデフォルトに戻す操作を追加。

 

Graph Explorer
改良GUIを2カ国語(Japanese, English)にした。

 

PFX SPY
バグ修正全CHモニタパケットの16進ダンプに対して、デフォルトで各CHのヘッダ部分を色分け表示。 CH検索でのハイライト表示が正常に行なわれないバグも合わせて修正。

VER 2.3.3.251 – Oct 26, 2006

Graph Viewer
バグ修正サイクル番号が1から始まらないLIFEデータの内容が「—」になってしまう問題を修正。
バグ修正サイクル番号が1から始まらないLIFEデータをテキスト生成した場合にサイクル番号が1から始まってしまう問題を修正。

VER 2.3.3.237 – Aug 24, 2006

Test Condition Editor
バグ修正他のプロセスでロックされている試験条件ファイルを開けない問題を修正。

 

Test Executive
バグ修正他のプロセスでロックされている試験条件ファイルを読み込んだ時にSYSERRが発生する問題を修正。

 

Graph Viewer
バグ修正放電に於いて容量算出電圧を終始電圧よりも高く設定された場合に、エネルギー[Wh]データが間違って算出される問題を修正。

VER 2.3.3.236 – July 21, 2006

Test Executive
バグ修正20V対応モデルで-dV設定が10倍間違っている問題を修正。

 

Graph Viewer
バグ修正飛び飛びに生成されたLIFEグラフでサイクル情報が前方へ詰めて表示される問題を修正。
バグ修正パルス放電データをテキスト保存した時にPULSE時のVoltデータが”—“になる問題を修正。
バグ修正100本を超える重ねグラフ表示で、色の繰り返し単位がが99になっていたがこれを100に修正。 指定可能な色番号は1-99ではなく1-100に変更された。

VER 2.3.3.232 – May 09, 2006

Test Condition Editor
改良テキスト入力のオートコンプリート機能をON/OFFできるように変更。
バグ修正レンジを切り替えた時にCRパルス放電テキストボックスの内容が壊れる問題を修正。
バグ修正テキスト生成でパルス9値以上の試験条件が欠落していた問題を修正。

 

Test Executive
改良恒温槽制御にGPIBだけでなくRS232Cが利用可能になった。
バグ修正恒温槽使用時、「同期しない」条件の試験シートでもウェイトが実行される問題を修正。
バグ修正試験開始ダイアログで、全選択機能の有効化・無効化処理が正しく更新されない問題を修正。
バグ修正「記録を残さない」条件で TXT(又はCSV等 )テキストファイルが削除されずに残留する問題を修正
バグ修正恒温槽同期時に、ゼロスケジュール (充放電時間、休止時間の合算がゼロの試験シート適用時 )をスキップせずに「最低保証 REST時間」だけ実行するように変更。その REST時間は
通常59sとする。ただし試験条件サマリ画面では 0:00:00と表示される
バグ修正マイナスの温度測定データがNAN(値なし)扱いされてしまう問題を修正。

 

Graph Viewer
バグ修正Pulse放電で終了電圧、容量計算電圧が表示・印刷されない問題を修正。
バグ修正グラフ印刷時、放電結果に開始電流・終了電流が表示されない問題を修正
バグ修正グラフ印刷時、充電結果に開始電流が表示されない問題を修正
バグ修正CC-CV放電時の試験条件に、 Itマスク時間・ CC時間が表示されない問題を修正
バグ修正100本を超える重ねグラフ描画での色化けを修正。 100を超えた場合は色選択が繰り返すので、 No.101のグラフは No.1グラフと同じ色になる。

VER 2.3.3.203 – June 21, 2005

Test Executive
改良モニタデータ及びリザルトデータ取得失敗時のリトライ機能を追加。

 

Test Condition Editor
改良新規試験条件作成時に適用されるデフォルトモデル IDを記憶できるように変更
バグ修正レンジを切り替えた時にCRパルス放電テキストボックスの内容が壊れる問題を修正。

 

Graph Viewer
バグ修正容量比基準サイクル番号指定のナンバリングに関するバグ修正

VER 2.3.3.200 – Apr 18, 2005

Test Condition Editor
改良前回終了時のウインドウ位置を記憶するように変更。

 

Graph Viewer
改良インピーダンス計測値の表示単位を[Ω]から[mΩ]に変更。

VER 2.3.3.197 – Mar 01, 2005

Test Executive
改良完了サイクル番号の変更機能が、従来は INC/DECのみの操作だったが、任意の数値を指定することができるように変更された。
バグ修正温度計測データに無効計測値 (NAN)が含まれている場合、グラフが正常に描画されない問題を修正。

 

Graph Viewer
バグ修正記録方法にAuto Delta-Tを指定した場合、レポートにその内容が正しく記載されない問題を修正。
バグ修正温度計測データに無効計測値 (NAN)が含まれている場合、グラフが正常に描画されない問題を修正。

VER2.30 (2.3.3.190) – Nov 24, 2004

Test Executive
改良充電結果のデータを充電終了時のモニタに反映させるようにモニタデータの生成方法を修正。同様の修正を放電モニタにも適用。
改良動作フェーズ遷移時(充電→休止など )のモニタデータを強制的に記録するようにモニタデータの生成方法を変更。
バグ修正試験データのバックアップ (内容削除含む )を連続して行った際に、バックアップ動作が正常に行われない問題を修正。

 

Graph Viewer
バグ修正パルス放電の結果データに終了電圧の項目が抜けていた問題を修正。
バグ修正画面リフレッシュ機能が動作していなかった問題を修正。

VER2.30 (2.3.2.184) – Sep 24, 2004

Test Condition Editor
改良CR充電及びCR放電(オプション機能)の抵抗値パラメータの単位表記を[ohm]/[kohm]切り替え可能に変更した。 但しそれに伴い、電池インピーダンスに関する単位表現が[ohm]単位に固定された。

 

Test Executive
バグ修正モニタのゼロポイントデータ(試験開始直後の計測値)の取得方法を変更。 試験条件設定後に明示的にモニタ動作を行い、それをゼロポイントデータとすつように変更した。
バグ修正CPパルス放電のテキストデータ出力が正しくなかった問題を修正。

 

Graph Viewer
バグ修正パルス充放電で休止区間の電圧グラフが表示されない問題を修正。
バグ修正パルス充電の電圧グラフで、パターン切り替え時の部分にキズが表示される問題を修正。
改良重ねグラフ指定のダイアログに「フォルダ表示ON・OFF機能」を追加。
バグ修正複数の印刷ページヘッダ(プレビュー含む)で日付時刻情報が統一されない問題を修正。

VER2.30 (2.3.1.165) – June 11, 2004

Test Condition Editor
改良20Vモデルを標準でサポート(モデルID=21を追加)

 

Graph Viewer
バグ修正パルス充電時の印刷レポートで充電結果テキストが他のテキストに重なってしまう問題を修正。
改良グラフ選択ダイアログで、従来の追加・削除の他に、挿入機能を追加した。

VER2.02 (2.2.1.164) – June 4, 2004

Test Executive
バグ修正インピーダンス計測ユニットを使用しないシステムで試験を実行出来ない問題を修正。 これはBuild#163での修正時に副作用で発生してしまった問題。

VER2.02 (2.2.1.163) – May 6, 2004

Test Condition Editor
改良時間パラメータを設定する際、「秒」単位を指定できるようになった。(特注バージョンのみ)

 

Test Executive
改良試験データ生成時、ターゲットディレクトリが削除されている場合は強制的にそれを作成するように変更し、 予期せぬファイル書き込みエラーを回避するようにした。
バグ修正試験の停止・実行を繰り返すと、インピーダンス測定がAuto Zero Adjust表示のままサイクルが進行しなくなる問題があった。

 

Graph Viewer
バグ修正充電と放電のグラフを両方表示した場合、重なって表示されていた。修正版ではサイドバイサイドの表示に変更

VER2.02 (2.2.1.155) – Feb 10, 2004

Test Executive
バグ修正CPパルス放電時のデータ表現で、試験条件の電力単位が[W]であるべき所が[A]となっていた。
改良結果の終止要因項目に、「300:外部要因の終止条件、Ext_CutOff)を追加 。
バグ修正生成データに埋め込まれるチャンバーのモニタデータが、設定データの単純コピーになっていた。 修正版では各試験フェーズ終了直前のモニタデータになっている。
バグ修正Test executionパネルで試験条件の一斉割り当てをすると、実行中チャンネルモニタが消えてしまう問題があった。

 

Graph Viewer
バグ修正結果表示欄で、パルス放電の時、開始温度が2行書かれている問題があった。
バグ修正CPパルス放電時のデータ表現で、試験条件の電力単位が[W]であるべき所が[A]となっていた。
改良結果の終止要因項目に、「300:外部要因の終止条件、Ext_CutOff)を追加 。
バグ修正チャンバー温度・湿度のモニタ値が結果データに反映されていない問題があった。

 

Hardware Config Wizard
改良起動直後、現在のチャンネル構成が表示されず、最検索をしないとチャンネル構成が表示されなかった。

VER2.02 (Patch #153) – Dec 15, 2003

Test Executive
バグ修正このシートが初めて使われる時に予備放電をする」で指定された予備放電を行う際、恒温槽の設定で間違った試験シートの内容が使われていた。
バグ修正8値を超えるパルス放電が指定されると、試験実行時に生成されるテキストデータで試験条件部分が欠落する問題があった。

VER2.02 (Patch #152) – Nov 26, 2003

Test Condition Editor
改良SIファイル(共通シーケンステンプレート)を使用する試験条件BPCTファイルを開く際、 SIファイルが見つからない場合はそれを開くことができないが、その場合に見つからない SIファイル名をメッセージで表示するように変更された。

 

Test Executive
バグ修正充電開始直後、電池劣化などで直に試験終了になる場合に次のサイクル試験へ進まない問題を修正した。
バグ修正充放電ユニット(チャンネル)のプロパティ表示において、ROMバージョンとLONバージョンのマイナー番号表記が1桁になっている問題を修正した。 現在は2桁を表示する。
バグ修正プログラム起動直後にチャンネルが自動接続される場合、電流レンジ情報が実機と一致しない場合がある問題を修正した。
改良チャンネルペイン上からサイクル番号の微調整を行う増加減少機能において、操作後にウィンドウからフォーカスが外れてしまうために連続操作がしにくい問題を修正した。

 

Graph Viewer
バグ修正容量算出電圧ポイントの検索及び平均電圧計算が正しくない問題を修正した。

 

Group Admin
改良グループを追加削除した場合、自動的にTest Executiveへ通知するように変更した。

VER2.02 (Patch #150) – Oct 20, 2003

Hardware Config Wizard
バグ修正チャンネル検索結果が以前に使っていたチャンネル数よりも少ない場合、いなくなったチャンネルの記録がコンフィグレーション XMLファイル内に残留する問題があった。

 

Test Condition Editor
バグ修正すべてのh/min設定を9999h59minまでの設定範囲に変更した。
バグ修正予備放電シートに他の放電シートのコピーを貼り付けしようとするとアクセス違反が発生していた。

 

Test Executive
バグ修正試験条件割り当ての実行時変更を行った時、モニタ中のCHリストの先頭だけ変更されずに古い試験条件のままになる問題を修正。
バグ修正予備放電の途中でSTOP操作を行うとサイクル番号が1個進んでしまう問題を修正。 例えば予備放電(1)を実行中にSTOPすると完了済みサイクル番号が1になってしまい、 再実行時に予備放電(2)を始めていた。
改良END状態でのサイクル番号表示の括弧が紛らわしいので、[]に変更した。
改良恒温槽同期時、アラームが発生したCHをグループからアンバインドする事ができず、グループの全工程を終えるまでそのCHを再利用できなかった。 これを修正し、恒温槽同期グループ実行中でもアラーム発生CHに対して内容削除操作だけを個別に行えるようにした。 内容削除さえできれば個別にアンバインドが可能になる為、他のグループにバインドし直すことが出来る。
バグ修正HDD残量警告ロジックで、モニタリストの先頭CHに関連付けされたハードディスクディレクトリのみに対して残量チェックをしていた。 また警告と自動停止処理は全CHに対して行っていた。更に試験データのサブディレクトリ作成時に誤って残量不足と誤認識していた。 これらの原因によって試験が理由もなく停止してしまう問題があった。
改良HDD残量警告状態で、CHリスト表示の「状態」カラムに「HDD Warning」を表示するようにした。 残量不足問題が解決した時には自動的にその表示は消える。
バグ修正恒温槽同期のキューイングメカニズムに問題があり、Test Executionパネルを頻繁に操作すると恒温槽同期が正しく行われない問題があった。
改良Test Executionパネル[START]で試験条件を個別選択する場合、試験条件ファイル数が多い場合に全部を表示しきれない問題があった。 コンボボックスをやめてポップアップメニューのGUIに変更した。試験条件ファイル数が多い場合はメニューが垂直にスクロールする。
バグ修正Test Executionパネル[START]で試験条件を変更した場合、「試料名」の項目が変更されずに以前のものが残ってしまう問題があった。
バグ修正サイクル試験開始0秒後のポイントデータをゼロに強制するように変更した。(Ahと同じ処理。) 以前は前サイクルの残留データが0秒ポイントに当てられていた。
バグ修正インピーダンスメータがアラームを発生した場合、計測完了を待たずに他のチャンネルへ強制マップしてしまい、 コネクションエラーが発生していた。インピーダンスメータがアラームを発生した場合には、その際の計測データを無効化するように変更された。
バグ修正試験実行中にOS(Windows)から取得されるハンドルを一部返却していないため、メモリーリークを起こしていた。
改良寿命NG判定で試験を止める場合、従来は中断扱いだったがEND扱いするように変更した。
バグ修正恒温槽を割り当てたままグループを削除した場合、その恒温槽番号を他のグループに割り当てできなくなる問題があった。

 

Graph Viewer
改良グラフの解析表示欄には重ねグラフの連番が表示されるが、どの電池のものか識別しづらいため、「試料名」の情報を追加した。
バグ修正C/Dグラフ解析表示の「平均電圧」が「容量算出電圧までの平均」ではなく「全ポイント平均」になっていた。
バグ修正「容量算出電圧」の「グラフ表示オプション」が機能していない問題を修正した。
バグ修正左側ツリー表示で、フォルダ表示部分をダブルクリックするとアクセス違反を発生していた。
改良Graph Explorerプログラム(英語版のみ、日本語ファイル名の処理可能)、及びその起動メニューを追加した。 Graph Explorerは、ファイル拡張子、インストルメントID、チャンネル番号、サイクル番号をキーに試験データを検索できるツール。 Graph Viewerにドラッグ&ドロップで転送できる。
バグ修正C/Dグラフデータを開く際、データファイル内部ヘッダに刻印されているデータ個数に対して実際のファイルサイズが小さい場合に、データ表示が全くできなかった。
バグ修正C/D及びLIFE試験データを追記する場合、試験のやり直し等で同じサイクル番号が既に存在する場合にはデータの上書きになるが、 その場合のサイクル検索アルゴリズムに問題があって、データ構造を壊す事があった。
改良試験データファイルの書き込みに失敗した場合、Windowsイベントログを残す機能が追加された。

VER2.00 – Nov 06, 2002

全体的なアーキテクチャを一新

項目変更の説明
ファイル形式

VER1.x(以下V1と表記)では、試験条件(.BPCT)、C/Dデータ(.BPCG)、Lifeデータ(.BPCL)の各ファイルが全てXML形式になっていた。 しかしXML形式では、データ量が多いと構文解釈(パージング)に極端な時間がかかっていまう。 そのためV2ではこれらを全てバイナリ形式に変更した。(ファイル拡張子はそのまま。)

Test Condition Editorでは、従来のV1/XML形式BPCTファイルをそのまま読み込むことが出来る。 ただし、保存する場合は全てV2バイナリ形式となる。

Test ExecutiveはBPCG/BPCLファイルをV2バイナリ形式でのみ生成する。

Graph ViewerはV2バイナリ形式のBPCG/BPCLファイルのみを取り扱うことが出来る。 従来のV1/XML形式をそのまま読み込むことは出来ない。 V1/XML形式のファイルを処理したい場合は、別途提供されるデータコンバータを使用して一旦V2バイナリ形式に変換する必要がある。

テキストファイル生成Test Executiveは新機能として、試験実行中にバイナリデータと並行してテキスト形式のデータを生成する事ができる。
試験プロジェクトプロジェクトの概念は廃止された。 V1では全ての試験条件ファイル(.BPCT)、試験データファイル(.BPCG/.BPCL)を単一のハードディスクフォルダ階層下に置かなければならなかったが、 V2では全く別々のドライブ或いはフォルダに置くことができる。極端な例ではネットワーク上のドライブにこれらを置くことも可能だが、 ネットワーク障害などがあると試験を破綻させてしまうのでこれは推奨しない。
グループ

グループの概念はV1にも存在したが、V2では少し変わっている。

まず、「グループ」とはハードディスク上の具体的なディレクトリ(フォルダ)と1対1の関係になる。 特定グループに属する全ての試験条件、及びそれらを使用して得られた試験結果データは、 全てその該当グループに対応したハードディスクのディレクトリ傘下に配置される。 逆にグループが異なれば、一切の試験条件を共有できなくなる。 この絶縁性を利用して、ユーザ毎、試験プロジェクト毎、のような分類をして運用する事もできる。

グループにの中には試験条件ファイルをいくつでも作成する事ができる。 (実際にはグループに対応するハードディスクのディレクトリにBPCTファイルを保存する。) そしてその試験条件をチャンネルに割り当てて試験を実行すると、その試験結果データは、試験条件ファイル名と同名のサブディレクトリの下に配置される。 そのため同じグループ内の同じチャンネルであっても、試験条件が異なれば結果ファイルの生成場所も異なる。

+グループフォルダ
試験条件ファイル.BPCT
+試験条件ファイル
+[CH_x_xxx]
試験結果データ(大量の.BPCG/.BPCL)
+[CH_x_xxx]
試験結果データ(大量の.BPCG/.BPCL)

グラフ

V1で使いにくかった、プロジェクトの概念が廃止された。これによって、C/Dデータ、Lifeデータの指定方法の自由度が向上した。 更に、Windows Explorerからのドラッグ&ドロップをサポートした。 拡張子BPCGのファイルをGraph Viewerの背景部分(ダークグレイの部分)にドロップするとC/Dグラフがすぐに表示され、 BPCLファイルをドロップするとLifeグラフがすぐに表示される。 複数のファイルを選択すれば自動的に重ねグラフになる。

ドロップする場所をグレイの部分ではなく既に開いているグラフドキュメントにした場合は、 そのドキュメントと新たにドロップしたファイルとの重ねになる。 通常Windows Explorerから複数選択でドラッグ&ドロップするのは、同じフォルダ内にあるファイル同士であるが、 検索結果ウインドウなどを使用すれば、ファイル名に共通性のある(しかしフォルダは別々の)複数ファイルを1回の操作で重ねグラフにすることも可能である。


VER1.10 – Mar 18, 2002

Test Condition Editor
Auto DeltaT機能追加Recording MethodにおいてDeltaTと排他的に選択できる新機能。 長時間試験では試験データ(モニタデータ)の総量が多くなってしまうため、逆にデータ総量の上限を決めてしまうという機能。 各試験フェーズで、予測される最大試験時間から算出して内部的にDeltaT値を決定する。

 

Test Executive
Channel Addダイアログ変更従来2CHペア動作だったチャンネル追加操作を1CHずつの動作に変更。 これは将来登場する大容量の充放電電源ユニットがチャンネルペア構造にならないため、機能をより汎用化するための措置。 同じ理由で、Remove機能も2CHペア動作を廃止。

 

Graph Viewer
バグ修正C/D Graph、重ねデータ追加ダイアログで、サイクル#00001が表示されない問題を修正
バグ修正パルス充放電データの解析処理が正常に行なわれない問題を修正
バグ修正Read-Onlyメディア(CD-Rバックアップ等)に直接グラフプロジェクトを設定できない問題を修正
バグ修正一部のダイアログでリサイズ時にボタン位置が追従しない問題を修正
機能変更C/D Graph, Life Graph, 重ねデータ追加ダイアログで最初に表示されるGroup/Channelが適切なものになるように改良

課題

燃料電池の試験ではセルの放電特性を取得するために0V付近まで放電させることがあります。
しかし、一般的な電子負荷装置は動作電圧が1V前後の製品が多く、基本的にある程度は電圧が出力されていないと放電させる事が出来ません。
例えば、弊社電子負荷装置PLZ-5Wシリーズの場合、仕様保証動作領域は0.25V〜150Vとなっており、0.25V以下は仕様保証外となっています。

0V入力に対応した負荷装置もありますが、お持ちでない場合は追加購入の費用が発生してしまいます。
そこで今回は、電子負荷装置と直流電源を使って、簡易的な0V入力対応電子負荷装置を構築する方法をご紹介します。

燃料電池の特性試験に最適な負荷装置

解決

燃料電池を0V付近まで放電する場合

燃料電池と電子負荷の間に直流電源を直列に接続する事で、燃料電池の出力電圧が0V付近まで下がった場合でも、直流電源の電圧が加算(下駄上げ)され、電子負荷装置の動作電圧を下回ることなく、燃料電池を0Vまで放電させる事が可能になります。この手法は『下駄上げ』や『バイアス』『かさ上げ』電源と言われており、0V入力に対応した電子負荷装置も、実は同じ仕組みで作られています。

下駄上げ

接続時の注意点

  • 電子負荷を選定・電圧設定する際、電源の容量も加味する必要があります。
  • 電圧測定などは燃料電池の出力部分で行いましょう。

こんにちは。ソリューション開発課の宮田です。3回目の執筆となりました。本コラムでは、特注製品開発における経験談の一つをお話しします。よろしくお願いいたします。

本製品は安全関連試験機器「TOSシリーズ」を改造した特注品です。内容は、直流のみの耐電圧試験、絶縁抵抗試験の2つの試験に特化したローコスト製品です。またこの特注品の特筆すべきは、被試験物が二次電池ということでした。二次電池の試験は一般の家電品などと違い、蓄えられた電気エネルギーが試験用ケーブルを通じて試験器に供給されることが想定できます。したがってそのエネルギー量によっては試験器の故障・破損につながる恐れがあるのです。

被試験物(二次電池)の短絡保護が必要

二次電池を被試験物とした場合に、接続や設定によって被試験物から本製品へ過電流が流れ込み被試験物を短絡することがあります(図1)。

(図1)特注TOSのLOW側ケーブルとグランドにより被試験物が短絡

(図1)特注TOSのLOW側ケーブルとグランドにより被試験物が短絡

この過電流を検出し電流を制限する保護回路を設計することが重要なポイントです(図2)。

(図2)特注TOSのLOW側内部に保護回路を挿入

(図2)特注TOSのLOW側内部に保護回路を挿入

高電圧に耐える双方向定電流回路

今回のミッションは、数kVという高電圧で使用可能な保護回路、つまり双方向定電流回路を低コストで設計する事だとわかりました。そこで、MOS FETを使った定電流回路を検討する事にしました。さっそく実際に回路を構成し検証してみると、MOS FETのブレークダウン電圧までは問題なく動作するものの、印加電圧を増やしていき、ブレークダウン電圧の2倍程度の電圧を加えたとたんにMOS FETが壊れてしまい、定電流制御をしなくなってしまいました(図3)。

(図3)抵抗器による分圧だけの回路

(図3)抵抗器による分圧だけの回路

課題は素子電圧の不平衡

MOS FETの多段直列接続で高電圧の回路を作る場合の注意点があります。各MOS FETのスイッチイングタイミングに差が生じたとき、各MOS FETの素子電圧が不平衡となり、特定のMOS FETに過大な電圧責務がかかることがあります。つまり素子電圧の不平衡を抑制することが、MOS FETを直列接続する際の最大の課題なのです。しかし、この時点で私はそのことに気づいていませんでした。

先に作った実験回路では、定電流の動作は問題ないが耐電圧の問題が解決できません。そこで直列段数を増やすなどを実施し、耐電圧を増やしてみましたが、それでは素子毎の電圧アンバランスの解消にはならず、当然壊れてしまい頭を抱えていました。 こういったときは、素直にお助けマンを呼ぶのが正解です。諸先輩たちからご意見を頂く中で、MOS FETの寄生容量の話しを聞き、寄生容量を無視すれば良いということを知りました。そこで寄生容量を無視できるようなコンデンサーを実装し再検証を行いました(図4)。

(図4)ゲート-ドレイン間に電圧バランス用コンデンサーを追加した回路

(図4)ゲート-ドレイン間に電圧バランス用コンデンサーを追加した回路

電圧バランスのキーパーツはコンデンサー

MOS FETの寄生容量は、印加される電圧や温度によって変化します。最初に検討したMOS FETの定電流回路(図3)では、寄生容量の変化(ばらつき)が各段に印加される電圧のアンバランスを生み、結果として1つのMOS FETに大きな電圧が印加されて破壊に至ったわけです。
しかし再検討した回路(図4)では、電圧バランス用にコンデンサーを追加することで、寄生容量による電圧印加時の容量変動はなくなり、高電圧を印加しても壊れなくなり、簡易的な高電圧、双方向定電流回路を完成させることができました。コスト面でも、通常の高耐圧部品の約1/4倍の金額となり、大幅な仕様を変更なしに、しかもローコストで実現することができました。

あたらめて部品の基本特性を確認しよう

何かにつまずいた時にまず行うのは、部品仕様や性能、特性を冷静に再確認することが重要だと感じました。それが出来ていれば今回の悩みは早期に解決したのかもしれません(MOS FETの寄生容量の変化はFETの基本特性です)。

今回も先輩の助言から気づきを得て、なんとか解決できましたが、そろそろ1人で解決できなくてはと痛感しました。それには、どんな時でも焦らず冷静に物事を考え、推測し、実行できるようになりたいと思いました。

本案件は、少し開発スケジュールをオーバーする状況でしたが、機能は十分、コストも抑えた回路が完成したことに、上司から労いの言葉「お疲れ様でした」を頂くことができました。

これからも知識と経験をどんどん蓄積させて、エンジニアとして進化して行きたいと思うこの頃です。

課題

アクティブフィルタの評価にエアコン実機を使用していませんか?

各種エアコンのオプションとして設定されているアクティブフィルタですが、このアクティブフィルタを評価する際には、対象となるエアコンを形名毎に用意して高調波残留率を測定している場合があります。しかし、型式毎にエアコンを脱着し評価するのは多くの工数が必要となる大変な作業です。

従来の測定方法

評価方法はこちら

アクティブフィルタの評価試験には、実際のエアコンの代替えとして直流高電圧電子負荷装置を使用し、アクティブフィルタを通した場合と通さない場合の高調波残留率をパワーメータで測定することにより、特性評価を行うことが出来ます。

評価方法

このとき、直流高電圧電子負荷装置の入力電圧は、

  1. 三相 200Vの場合・・・200V×√2=280V
  2. 三相 400Vの場合・・・400V×√2=560V
  3. 三相 480Vの場合・・・480V×√2=651V

と仮定すると、高電圧で動作しパッケージエアコンの電力容量10KW〜30KWをカバーできる高電圧直流電子負荷装置PLZ-5WH2シリーズは、このような用途にベストマッチな一台です。

更に電源投入前に、アクティブフィルタの耐電圧試験、絶縁抵抗試験を実施する際には電気安全規格試験マルチアナライザTOS9300シリーズがご使用いただけます。

ソリューション開発の後藤です。1年ぶりの投稿となります。今回のお話はEV急速充電についてです。当社では、2010年にEV急速充電器「Milla-Eシリーズ」をリリース。残念ながら同製品は生産終了となりましたが、その技術ノウハウは継承されています。そして自動車関連のお客様のアドバイスをいただきながら、EV急速充電試験システムの中核ユニットとして日々進化を続けています。

そこでこのエンジニアコラムをお借りして、当社のEV急速充電システムの変遷と最新状況を簡単にご紹介させて頂きたいと思います。

キクスイのEV急速充電システム

当社のEV急速充電関連製品は、下記の通りです。

  1. EV急速充電器/Milla-E50、Milla-E40、Milla-E20(生産中止品)
  2. 可搬型急速充電器/特注製品
  3. ECE.R10用EV充電システム/特注製品
  4. EVSEシミュレータ/特注製品
  5. 充電コントローラ

各システムについて

1. EV急速充電器/Milla-E50、Milla-E40、Milla-E20(生産中止品)

Milla-E(ミライー)シリーズは、2010年に販売を開始したCHAdeMO専用の据え置き型EV用急速充電器です。出力は50kW、40kW、20kWの3タイプあり、一般街頭に設置する一体型としては当時業界最小のEV急速充電器でした(図1)。

(図1)Milla-E三兄弟

(図1)Milla-E三兄弟

この製品があったことで「全日本電気自動車(JEVRA)グランプリ」に参画したり、2012年の米国コロラド州で行われた「パイクスEVチャレンジ」のオフィシャルパートナーになったりと、計測器製造のみでは出会うことのない世界を見せてくれました。既に連載は終了しておりますが、当社ホームページで直流安定化電源について解説したマンガ「俺の後輩が可愛いのはたぶん何かの間違いだ」を公開するなど、今考えるとこの頃から広告宣伝に関する路線が変わったような気もします。
Milla-Eシリーズは生産中止となりましたが、現在でも各地に設置されており、元気に稼働中です。

2. 可搬型急速充電器(特注製品)

本体を小型化しキャスターを装備。キャスターで移動できる場所であればどこでも充電を可能にした製品です(図2)。ちなみに、ワンボックスに可搬型急速充電器と発電機を載せれば、移動式のEV急速充電器にもなります。

(図2)屋外可搬型急速充電器のプロトタイプ

スタンドアローンで充電が可能ですが、アプリケーションソフトウェア(別売)にて、PCによる制御も可能です。
出力は19.2kW(400V/48A)と、数字だけ見ると今ひとつですが、20kW以上の出力にすると各地方自治体や各市町村が定める火災予防条例(急速充電器は20kW~50kWの場合は、強固な床に固定が必要)に抵触する恐れがあります。ちなみに当社の本社所在地である横浜市では、「20kW以上でも問題ない」との回答を頂きましたので、容量が足りない場合は並列運転にて不足分を補う事が可能です。

充電方式は標準のCHAdeMO充電の他、COMBO充電とGB/T充電をオプションで準備していますが、複数の充電方式に対応するには筐体サイズを大きくする必要があります。現在、筐体サイズを変えないで対応可能なオプションを開発中です。使用環境としては電波暗室用と屋外用があります。電波暗室用は既に納品実績もありますので、条件が合えば供給は可能です。屋外用は防塵対策等の要求レベルにもよりますが、現行機の更なる改良が必要ですので、お打合せが必要になります。

客観的に見ると「それなりの重量で取り回しに若干難あり」、「据え置き型に比べるとかなり高額」、「納期もかかる」と、良い点はなさそうですが、それでも引き合いやデモ依頼がある製品です。「設置場所に行かなくともその場で充電ができる」はかなり魅力の様です。ちなみに、「全日本電気自動車グランプリ」に参加していた時に、Milla-E50にキャスターを付けて移動可能にした可搬型の初号機がありましたが、その後、充電器を横置きにしてワンボックス等で運搬を可能にした製品も製作しました(図3)。

(図3)横置き型Milla-E50

(図3)横置き型Milla-E50

可搬型EV急速充電器に興味のある方は、以下のソリューションノートも是非ご覧ください。
https://kikusui.co.jp/ev-test-construction-equipment-operation-solution/

3. ECE.R10用EV充電システム(特注製品)

車両や車両への取り付けが意図されたデバイスのEMCに関する規則「ECE Regulation No.10」で要求されている、REESS充電モード時の各種評価を行う際に使用するEV急速充電を行うシステムです(図4)。

図4

(図4)ECE.R10用EV充電システム

充電方式に対応したアプリケーションソフトウェアと本システム用の充電コネクタを別途ご購入して頂く事で、「CHAdeMO充電」、「Combo充電」、「GB/T充電」が可能です。また当社の交流電源PCR-LEシリーズがあれば「普通充電」も可能です。(普通充電に付きましては電流容量や相数によって構成品が変わります。)
なおECE.R10は、現行の05バージョンが2019年9月1より06バージョンに変更となります。この変更により、カテゴリーL6及びL7(超小型モビリティ等)やカテゴリーT、R、S(農耕用車両(トラクター等))も試験対象車両になります。

通常はDC600V/200A の電源を構成していますが、CHAdeMOの350kW(DC1000V/350A)対応の電源を選択することも可能です(350kW電源については別途ご相談ください)。また、日本と中国の業界団体が、次世代規格を統一することで合意し、2020年をめどに10分以下で充電できる機器(500kW)の共同開発を目指すという発表もありましたので、導入の際には慎重にご判断願います。(ちなみに中国は1500V/600A(900kVA)を目指しているとの事です。)

価格帯としては、充電方式や構成品で変わりますが当社製品の最高位に位置するシステムです。そのような高額なシステムですが、おかげ様で受注、引き合い共に好調です。このシステムがここまで進化できたのは各自動車メーカ様のご支援があってこそです。お世話になった皆様にはこの場をお借りして御礼申し上げます。

ECE.R10用EV充電システムに興味のある方は以下のソリューションノートも是非ご覧ください。
https://kikusui.co.jp/ev-phv-test-solution/

4. EVSEシミュレータ(特注製品)

電気自動車用急速充電スタンド標準仕様書(CHAdeMO)で規定されているEV用急速充電器を模擬できる製品です(図5)。模擬の範囲は構成品によって異なりますがフルセットであれば、CHAdeMO規格で規定されている時間を変えること等が可能です。(機能の詳細に付きましては別途ご相談願います。)

上記はCHAdeMO充電の説明のみですが、GB/T充電も対応が可能です。COMBO充電に付きましては開発中です。(充電方式は選択式です。複数の充電方式を選択することも可能です。)

(図5)EVSEシミュレータのイメージ

5. 充電コントローラ

可搬型と似ていますが、こちらの製品は制御部と電源部を別にし、後からでもお客様が電源容量の変更をできる製品となっています(図6)。

(図6)充電コントローラ

電源の容量によっては、可搬型急速充電器の欄で説明しましたが、火災予防条例の抵触する可能性がありますので、その点はご注意願います。

ソリューションは日々進化しています

今回ご紹介しましたEV急速充電システムは、おかげ様で数多くの受注と引き合いを頂いており、ソリューション製品としてなかなか好調な分野となっております。ただ、このEV急速充電システム関連製品はユーザー様のカスタム要求も多いため、「仕様・機能」、「金額」、「納期」の各々について、ご要求に添えないケースがございます。

それでも冒頭で記しましたように、EV急速充電システムは日々(亀の歩みながらも・・・)進化を遂げていることは確かです。過去諸条件の折り合いが付かずに製作を断念されていた場合でも、「当時の技術力では無理でしたが、今なら対応可能です。」となっている可能性もございます。お客様において現在でもお困り事が解決していない状況がありましたら、ぜひ、お近くの当社営業所または販売代理店の方へもう一度お問い合わせ下さい。

最後になりましたが、充電器ではありませんが、EVのバッテリーを模擬するEVシミュレータも用意しております。このシステムでは、バッテリーの充放電電圧特性をSOC(State of Charge)ごとに作成することで、実際のバッテリーのように動作させることが可能です。こちらもよろしくお願い致します。 

電子計測器や電源装置をパソコン等で制御する場合、機器間の通信が必要になります。民生品では無線(Wi-FiやBluetoothなど)が優勢ですが、計測器や電源などの産業用途では、安定性や信頼性が要求されるため、まだ有線を使う例が多いでしょう。

産業用途での代表的な有線通信方式としては、GPIB、RS232C、USB、LANなどがあります。かつて計測器の通信といえば「GPIB(General Purpose Interface Bus)」が主流でしたが、最近はUSB、LANを使う例が多いと思います。特にUSBはLANよりも手軽で(LAN通信は不慣れだとまだ難しい部分ありますよね・・・)、パソコンを使った机上実験や簡易計測システムの構築で重宝します。

このコラムは、そういった状況で使うであろう「USBハブ」についてお話したいと思います。

USBハブは不安定?

例えば、外付けハードディスクをパソコンと直接接続していた時は問題なかったのに、USBハブを使って接続したら、認識されたり、されなかったり、不具合が発生したり、と困った経験はないでしょうか?

電子機器にも「相性がある」などと言います。しかし「実際使ってみないことにはわからない」では不便極まりない。できればその理由(原因構造)を知りたいものです。そこで、先輩である大塚賢一氏の記事「分解のススメ」の真似ではありませんが、USBハブを分解してみることにしました。

USBハブの内部を見る

市場には民生用として、4台以上の機器を接続できる多ポートタイプのUSBハブ(10ポートなど)が販売されています。そこで一般向け10ポートUSBハブと産業用USBハブを購入し、分解して中の違いを比べてみました。

図1 民生用10ポートUSBハブの内部

図2

図2 産業用USBハブの内部

民生用10ポートUSBハブ(図1)は、USBのコントローラを3つ搭載していました。1チップで10ポートを制御しているのではなく、3つのUSBコントローラチップで行っていました。世の中に流通しているUSBコントローラチップは1個で4ポートまで制御するものが多いようです。

1つのUSBコントローラチップからカスケード(多段接続)する形で、他の2つのUSBコントローラチップに接続しています(図3)。よって、10ポートUSBハブ内部では、カスケードを行うことで10ポートを実現しているのです。

図3

図3 民生用10ポートUSBハブの構成図(例)

一方、産業用USBハブはカスケードすることなく、1チップで複数口のUSB制御を実現しています。ではなぜ産業用は内部でカスケードしていないのでしょう? USBコントローラチップは、対応ポート数でコストが違うことは想像できます(多ポート対応の方が高価でしょう)。産業用であってもコスト要求が厳しい昨今は、複数使いになっても安いチップを使った方に利点がありそうな気がします。なぜ産業用は高価なチップを使うのでしょう。

相性の正体

USB通信は、その規格として最大127台までの機器をバス上に接続できるよう規定しています。またホストとデバイス間のハブは、最大5台まで使用することが出来ます。

私も経験がありますが、ホスト(パソコン等)とハブとUSB機器の組み合わせによっては、前述の条件を満たしているにもかかわらず通信が安定しないケースがあります。その理由のひとつが、この民生用の多ポートハブである可能性があります。つまり物理的なUSBハブの台数は5台であっても、その内部がカスケード構造であるため、実際の構成数が規格外(5台以上)になってるわけです。

しかし、こういった民生用多ポートハブの構造を知らなければ、不具合が起きた時、「どうやら相性が悪い」という無根拠な理由づけをして他の製品を捜すケースは少なくないと思います。そして偶然見つけたハブ(それは内部カスケードしていないもの)で、なぜか知らねど解決という具合になっているのではと想像します。

民生用と産業用の違い

民生用と産業用の違いというのは、そのような不確実な事象への考え方(信頼性)の違いです。端的に言えば「コスト対確実性」です。コストと確実性はトレードオフの関係にあります。民生用はコストを、産業用は確実性をそれぞれ重視します。なので、外見は同じような機能を有している製品であっても、民生用と産業用ではその実態が異なるのです。

一般的に産業用は、高価と思われています。しかしその価格の理由のひとつに「確実性のためのコストは甘受する」という思想があるわけです(生産数が少ないので、民生品のような量産効果が効きにくいというのもありますが・・・)。

ということで、話をUSBに戻すと、通信の安定性を求めるなら、ホストとUSB機器は(ハブを介さず)1対1で行った方が良いかもしれません。もしUSBハブを使う場合には、こういった内部カスケードがない製品(産業用)を注意深く選定することをおすすめします。

ことわざに「幽霊の正体見たり枯れ尾花」というのがあります。電子機器における「無根拠な『相性』という誤認」は幽霊です。エンジニアなら、そういった都市伝説に惑わされず、しっかり原因を探求してその正体を暴くようにしていきたいものです。

世の中には便利なものがたくさんあります。ひと昔なら一から作るしかなかったようなものが、百均ショップで手軽に買えたりします。生活の場面に「至れり尽くせり」といった物やサービスが溢れていますが、昨今の電子技術系エンジニアの仕事も同じ様相があります。

設計者なのに直せない

電圧を測りたければ、信号の増幅までもやってくれるADコンバータが、電源回路が必要なら、所望の入出力値をセットした電源モジュールが、それこそ「サクッ」と仕事をしてくれます。また、今では欠かすことができなくなったWi-Fi機能はどうでしょう? ちょっと前ならそのために一枚基板を起こす必要があった感じですが、いまならWi-Fiモジュールを基板にヒョイと置いてあげれば、Wi-Fi対応XX機が完成します。

でも・・・でもです。そこにはやはり落とし穴があります。そうです。便利な部品を利用して「サクッ」と作った製品は、うまく動かなかった時や故障した時に、ほぼ直せません。「えーっ? 設計者なのに直せないの?」って言われてしまうかもしれませんが、本当に直せないのです(私のことでもあります...)。理由はもうお分かりかもしれませんが、使用した部品やモジュールの動作原理を自分が分かっていないからです。そんなことが起きるようになったのは、ここ10年くらいのことです。

高機能部品やモジュールは10年以上前からありましたが、とにかく高価でした。使おうとしても先輩から「自分で組んだ方がぜんぜん安く出来るので自分で作って!」と一喝され、渋々オペアンプを幾つも組み合わせて設計していたことを思い出します。しかし、そうやって動かした回路は隅々まで動作原理を理解しているため、故障や不具合があってもあっという間に解決です。

ところがです。10年くらい前から、部品は高機能化するのに、価格は逆に下がるという「価格破壊」が進行しました。また部品を採用する設計者においては、今まで以上にたくさんの機能を開発製品に(しかも安く)搭載しなくてはならない一方で、開発期間はますます削られる方向(短納期)に。つまり今日の設計者は、高機能部品やモジュールを設計に取り入れないと、要求事項をクリアできない状況に追い込まれているわけです。

エンジニア人生の分かれ目

さて、ここからがエンジニア人生の分かれ目です。
とても便利な高機能部品やモジュールを設計中の回路に取り入れる際、その時のあなたの心境(部品の仕組みへの関心)は以下のどれでしょうか?

  • (1)気になってしょうがない。ちゃんと理解しないと絶対に使いません。
  • (2)気になります。時間がある限りデータシートを取り寄せてにらめっこします。
  • (3)少し気になります。しかし部品メーカー推奨の回路をそのまま使ったので問題ないでしょう。
  • (4)いやー時間が無い・・・とりあえず問題ないでしょう。トラブったら考えればいいかと。

(1)、(2)の方々は(特に(1)の方はかなり少数派ですね)この先も成長が持続する優秀なエンジニアなのだと思います。(3)の方は、要注意エンジニアです。十分な時間が無いからそう判断したのか、そもそも動作原理を理解することに必要性を感じていないのか・・・。前者であれば何とか優先順位をつけて(2)の対応をすべきです。後者の方は、実はそのような方が最近多くなったなぁという印象です。同じエンジニアとして少々寂しさを感じます。新しい技術を勉強する良いチャンスのはずで、そういった態度には残念感を禁じ得ません。
(4)の方はトラブルに無縁な、かなりの強運の持ち主、はたまたトラブル時に短時間で物事を理解できるスーパーエンジニアなのかもしれません。(そうでなかったらご一緒したくないタイプです)

ちなみに私は以前、通信回路の設計を(3)のレベルで行い、後日トラブル発生(外来ノイズで誤作動)で痛い目に遭っております。それ以降、どんなに忙しくても(2)(いや気持ちは(1) で!)をするよう改心しました。

物知りエンジニアを目指そう

面白いことに(1)と(2)に該当する方々は、往々にしていろいろな事を知っている物知りエンジニアです。とにかくいろいろな事を知っています。彼らにとってアナログもデジタルも、ソフトもハードもありません。それは動作原理を理解する上(知的好奇心の前)では関係のないことなのです。そういったエンジニアは、やがてシステム全体を取りまとめるエースとして活躍することになります。

当社は電源装置、電子負荷装置を製造販売していますが、電源装置も電子負荷装置もお客様のいろいろな部品、回路と接続されます。その種類、品目を数えたことはありませんが、組み合わせも含めれば、途方もない数になるのではと思います。お客様からは接続されている部品、回路の件で相談頂くことが多く、その一件一件はまさに動作原理の理解、ならびに理論と過去事例を頼りにした分析の繰り返しです。ときにはベテランエンジニアでも頭を抱えるような事案がありますが、こういった経験の繰り返しにより、気が付いたら物知りエンジニアになっていたと言う感じではないかと思います。

エンジニアの現役寿命を延ばすには結局、日々の勉強しか無いといえます。そしてエンジニアの持つべき最強の武器は「探究心」です。エンジニアは「探究心」を持ち続けられれば、生涯成長し続けることが出来る仕事である、とも言えます。
若い皆さんも「探究心」を大切にして物知りエンジニアを目指して欲しいなと思います。
「探究心」があればどんなに複雑なシステムも、厄介なトラブルも何のそのですよ!

なお、「ダメなエンジニアに足りないもの」という記事もあります。
ぜひあわせて読んでみてください。

こんにちは。システム技術課の板垣です。某国営放送で「チコちゃんに叱られる!」という番組が人気を博しています。5歳(という設定)の女の子が、大人の解答者たちに、当たり前過ぎて逆に答えられないような疑問を投げ掛け、解答者が答えあぐねると、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と罵倒する演出(チコちゃんのCGが結構すごいですよね)が楽しい、薀蓄(うんちく)番組です。

生活や仕事で、当り前としていることが沢山ありますが、改めてその理由を考えてみると実はわかっていない事は確かに多い。しかしそこで、いちいち問い返していたら前に進めなくなるので、「理由は知らないがそういうものなんだ」とやり過ごすことは、ある種「大人の知恵」なのかもしれません。

しかしです。若い時はそれでもいいのですが(「経験が少ないんだから」で許してもらえるかも)、齢を重ねてくると結構キツイ。「いい歳してそんなことも知らないの」となるわけです。会社は仕事をする場所なので、極論すれば「仕事だけしてればいい」わけですが、本当に関心事が仕事オンリーだと、やがて人の様としてどこかしら薄っぺらい感じになる気がします。仕事は重要ですが、人生はそれだけで構成されるわけではありません。 別に「ウンチク爺さん」を目指せという趣旨ではなく、生活や仕事でふと沸く素朴な疑問(を調べる習慣)は後々活きるよ、ということです。

ということで今回は、特注製品のお話ではありませんが、わたしが不意に素朴な疑問を投げかけられ、ドキドキしてしまったお話です。素朴な疑問とはレベルが低いのではなく、(自分にない)視点の発見なんだな、と気づいた体験です。

竹林爺誕生

還暦を過ぎて地域で居場所を捜していました(近い将来、家でぶらぶら爺になったときに家族からの冷たい視線を浴びないため)。そして今、子供が通っていた小学校の裏山の竹林の伐採ボランティアで頑張っています(Y市の公園愛護会)。
竹林は小学校の敷地ではありませんが、学校の真裏という利便性から野外授業でのニーズがあり、私はそのお手伝いもさせてもらっています。 竹林爺誕生です。

その小学校では、4年生になると「地域の人とのつながり・地域への貢献」ということで、伐採のボランティアの体験をすることが総合の授業で組み込まれています。 行う内容は、タケノコ採り、竹の成長の観察・竹林内の探検、竹の伐採体験と進み、2分の1成人を記念しての竹細工工作でカリキュラム終了となります。

図1

(写真1)授業風景

爺さん窮す

竹林の探検の時間に質問コーナーがありました。皆な恥ずかしがってなかなか質問が出て来ません。すると、個別支援学級(発達障がい)の生徒から質問が出ました、「(1)竹の中は何で空洞なんですか?」、「(2)竹の節には、白い粉がついてますが、白い粉は何ですか?」。

せいぜい小学4年生の質問と高(たか)を括り、あまり勉強していなかった私は、その時うまく答えられませんでした。油断大敵です。しかし、特別支援学級の生徒が竹林に興味を持ってくれ、他の生徒に先駆けて質問してくれたことはとても嬉しかったです。

ちなみに質問の答えですが、(1)早く成長するために竹の各節にドーナツ状の成長帯を持っていて、そこが一気に成長するために中が空洞になります。普通の植物は、茎の先端の成長点(帯ではない)で大きくなるので構造が異なります(“点”と“帯”の差ですね)。

(2)白い粉はチロシンというアミノ酸で,硬い木の成分(リグニン)の材料になるものです。節の部分は、急激な成長を支えるためにこの材料が必要で、あらかじめ多く含まれているために節にだけ白く目立って見えるようです。この白い粉は、最初にしか付いていません。古くなるにつれて落ちてしまいます(写真2)。

図2

(写真2)古い竹と新しい竹

もしこの時、この質問がなかったら、私は未だその答えを知らないままだったかもしれません。「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」と言いますが、まさにそんな感じです。

日々があなたを作る

その後、実際の竹の伐採は、のこぎりの使い方(普通は引いたときに切れる)から説明し、自分たちが使う竹を切り出して学校まで運んでもらいました。 1組当たり4本。3組あるので計12本。1本10m位あるので大人でも難儀な仕事ですが、4年生ともなるとかなり体力がついてくるんですね。 無事運びきることができました。

竹細工のほうは、時間が足りなくて完ぺきとは行きませんが、おやじの会やPTAの有志の方たちと一緒に子ども達をフォローして「一輪挿し」、「貯金箱」、「ペン立て」、「ランプシェード」など、何とかやり遂げました。 こういったボランティアには、仕事とはまた違う達成感があり、「オフも大事だなぁ」と気付かされる経験です。それにしても子ども達の笑顔は最高です。

これはけして「ボランティアをしましょう」といった話ではなく、日々(の気づき)の積み重ねが自分を作っているという例を示しただけです。毎日の食事が体を作るように、小さな経験(知識)が5年後、10年後のあなたになります。なので、仕事はもちろんですが、ぜひ日々の生活や休日も「仕事以外の時間」として処理するのではなく、有意義に過ごしてほしいなと思うのです。

いま盛んに「働き方改革」が言われてます。しかしそれって「生き方改革」じゃないのかなと思います。「ボーっと生きてんじゃねーよ!」は「生き方を考え直そう」という意味なのかもしれませんね。

はじめまして、ソリューション開発課の武者と申します。名前は勇ましいのですが、本人はいたって温厚な、ごく普通の人間でございます。本稿がコラムデビューとなります。どうぞよろしくお願いします。

さてこの話は、一筋縄ではいかなかった放熱器選定作業についてです。
とある仕事で、POWERアンプの放熱器を検討することになりました。使用するPOWERアンプは、電流40A 電力400Wのかなり大容量のアンプです。
このアンプを使って200Wの放熱が可能な放熱器の検証をすることが、私のミッションです。

放熱器選定の条件

放熱器にはアルミニウム合金のフィン付き ヒートシンク を採用します。以降放熱器を ヒートシンク と呼びます。取り付け箇所に制約があり、その高さ制限は40mm程度。FANを使った強制空冷を併用して、POWERアンプの内部損失200W分を放熱させなければなりません。
実現すべき状態としては、周囲温度25℃において、POWERアンプのケース温度が70℃です。またPOWERアンプは、放熱面側にピンが付いるDIPタイプで、大きさは40mm×40mm。形状がやや変則的で、取付方法でも悩まされることになりました。

ヒートシンク を選定する

消費電力、ジャンクション−ケース間熱抵抗、ケース− ヒートシンク 間熱抵抗、アンプのジャンクション温度、周囲温度をもとに ヒートシンク の熱抵抗を算出します。FANによる強制空冷も絡んできますので、冷却風による特性データも合わせて見ながら汎用品の ヒートシンク を選択しました。

そして、幅202mm×奥行き200mm×高さ30m、ベース厚5mmの ヒートシンク を選びました(図1)。

図1

POWERアンプを取り付け、吐き出の方向にファン4個を並べ、電力を印加します。電力を徐々に増やしていったところ、100W程度でPOWERアンプのケース温度は70℃近くまで上昇してしまいました。
そこで風量を増やし静圧を上げたいと考え、反対側に吹き付けの方向でファンを4個追加してみました。同じように電力を徐々に加えていったところ、120W程度で、70℃程度まで上昇してきました。

ここで、 ヒートシンク の温度分布を確認してみました(図2)。POWERアンプ付近のみに温度上昇があり、熱がうまく拡散できていないことがわかりました。

図2 発熱部温度からの周囲温度差分布

さらに熱の拡散を促すために、 ヒートシンク に、熱伝導率の高い銅版を放熱グリスを用いて貼り付けてみました(図3)。銅板の追加により、30W程度改善することが出来ましたが、それから先の進展で煮詰まってしまいました。

図3

図3

厚みが効く!

そんな折、同僚から、ベースの厚みを増やしてみてはどうかと提案を受けました。そこで高さ制限ギリギリになってしまいますが、ベースの厚みが10mmの汎用品 ヒートシンク を用意しました。
幅154mm×奥行き200mm×高さ30m、ベース厚10mmの ヒートシンク です(図4)。

図4

図4

面積が少なくなったので何か影響は出ないかと不安に思いましたが、電力を印加してみると、200Wの印加で70℃程度に収めることが出来ました。ベースの厚みが熱を拡散してくれたようです。
発熱部分が狭い範囲に集中するような場合には ヒートシンク の面積を広げるよりも肉厚を増した方が効果があるということでした。ベースの厚み5mmの増加だけで、ここまで大きく変わるとは思いませんでした。

この事に限らず、机上計算の設計と現実の乖離は、わかっているつもりでしたが、あらためてそれを実感する経験になりました。とりわけこういった熱設計は、電子機器において重要な仕様です。「仕様書上は大丈夫なはず」は危険です。予備実験等で現物確認は必須ではないかと思います。

なお、本件の実物は下記のようなものです(写真1)。ご参考に。

ヒートシンクを選ぶ

写真1

ソリューションノートにて「電源リップル重畳試験システム」を紹介させて頂きました土畑です。この記事の掲載は、もう2年以上も前のことになります。この2年間で色々な経験をさせていただき、多少なりとも私自身もスキルアップしているものと自負しております。

そこでこのコラムでは、私も含めた「キクスイ特注部隊」の現場対応能力についてのエピソードを、ご紹介したいと思います。それは、かなり高額で複雑なシステムの納品直前に掛かってきた一本の電話から始まります。

入力電源が急遽変更に

電話の相手は弊社の担当営業マンです。

「来週納品のシステムの件で相談があります。動作させるために必要な入力電源は、単相100Vと三相200Vの2種類となっていましたが、お客様の方で単相100Vのみでお願いしたいとのことです。納期最優先です。無理は承知の上です、できる限りのお手伝いをしますので対処願います。」

さぁ、大変です。まずは上司に相談です。「本当に対応できるのかどうか、何をどうすればいいのか必要事項を抽出しなさい」と指示が出ました。

さっそく、現在着手中の仕事を一旦止めて検討開始です。現状三相200Vで動作しているものは2台の電源装置になります。そしてその電源装置は両方とも外部信号によって制御されています。
代替用の単相100Vで動作する電源ですが、入力電圧が小さいため出力容量が小さくなってしまいます。従って小さい出力容量の電源装置を複数台使って並列運転する構成にし、容量アップすることが必要です。さらに外部信号で制御できる機能を持っていなければなりません。またラックに収納するので、外形寸法も重要なファクターになります。

代替用電源の入手は納期の前日

検討の結果、代替可能な電源装置を決定しました。

電源装置を、PATシリーズ2台からPWX1500L×4台(並列)とPWX1500L×2台(並列)への変更です(写真)。

pat_pwx

PATシリーズ(上)とPWXシリーズ(下)

次に、代替用電源装置が必要な台数入手することが出来るかどうかになります。

上司の許可のもと、お客様対応を開始しました。まず先程の担当営業マンに代替用電源装置に関する情報を連絡しました。在庫状態、出荷予定等を調査、関連部署の調整の結果何とか用意できるとの返信が届きました。ただし、どんなに頑張っても電源装置の入手は、システム納品の前日という事でした。

これらの情報をもとに担当営業マンがお客様と相談した結果、電源装置の入れ替え作業を納品現場で実施するという段取りになりました。システム納品までの間に、交換が必要になる電線、信号線、コネクタ等の準備をしました。この間わずか三日間の出来事でした。

納入即改造

システム納品の当日、お客様に検収をして頂き、それから電源装置の入れ替え作業に着手です。ラックから三相200V入力の大容量電源(PAT)を2台取り外し、単相100V入力の電源(PWX)6台を組み込み、並列運転用の配線を施しました。
続いて制御用信号線をコネクタの変更も含めて実施しました。以上を終え一部再調整のあと、動作確認をして作業終了です。

本件、大勢の協力があって成しえることができました。営業サイドの製品納期の融通、諸先輩たちの助言と作業的支援。キクスイ特注部隊のお客様要求事項に対する対応能力の強さを実感した一件でした。まさにチームキクスイ。我ながらよくやったと自画自賛です。

今回の電源装置入れ替え作業を終えて、お客様から頂いた言葉は「早急に対応頂きありがとうございました。」でした。しかし、上司からの言葉は「今後どんでん返しの無いように、再発防止策を検討しなさい」・・・厳しい!
確かにその通りで、お客様の使用条件をもっと精査していれば防げた事態であり、その点は今後の教訓として生かしたいと思っています。

特注品は毎回が「初戦」

特注品は一品ものがほとんどであり、類似事例はあっても、毎回が「初戦」のようなものです。なので必勝パターンの使い回しがしにくく、都度戦法を編み出さなければならない宿命にあります。そういった背景があって「無茶振り対応力」が鍛えられるのではと思います。とは言うものの、こちらも人ですので、確信犯的な無茶振りはご容赦ください・・・。

しかし、お客様のご要求には、誠心誠意を持って対応したいと思っております。
今後ともキクスイ特注部隊を、どうぞ御贔屓いただけますよう、よろしくお願いいたします。

私の現在の仕事は「製品の取り扱いに関する技術サポート」がメインです。その仕事をこなすには当社のソフトウェアやハードウェアに関することだけでなく、各種規格や業界用語といったことを広く知っていないと、様々な問い合わせに対応することができません。

しかしながら、もともと私は機械工学科の出身で、偏差値34(!?)という低スペック脳みそ搭載です(笑)。なので、電気やソフトのことを聞かれたら「機械工学科なのでわかりません」と答えても良さそうです(一回言ってみたいものです・・・)。しかし現在は、計測器の通信関係やソフトウェアに関する問い合わせに加え、電源高調波やEMCに関する問い合わせ、特注品の回路設計支援に至るまで幅広く対応させていただいています。

そこで今回は、畑違い(機械工学科)の私が電子工学の仕事ができるようになった方法、つまり「どうやって知らないことをわかるようになれるのか?」についてお話したいと思います。日々の仕事での中の会話の一つに「私は文系なのでわかりません」(なんじゃそれ!)というのがありますが、「わかる」の基本原理においては、文系・理系は関係ありません。ぜひ困った時の常備薬的に覚えておいていただければと思います。

なおここでのお話は、脳科学的にとか認知心理学的にといったものではなく、あくまで私個人の経験に基づく論考になります。あらかじめご了承のほどお願いいたします。

わからないは「何」がわからないのか

例えばこんな質問が来ます。
「おたくの”整流器”は”上位”の”PLC”から”シリアル”で制御できますか?」

この質問にどう答えればよいか、皆さんはとっさにイメージできますか? 私もいきなりこう聞かれたら、以前なら「さて、どう答えよう?」となりましたが、今は何とかなります。しかし、わからない人はずっとわからないままで「当社ではできません」と答えてしまうかもしれません。さて、この差は何でしょうか?

この質問をよく見ると「わからない言葉」が混じっていることに気づきます。この質問には「整流器」、「上位」、「PLC」という専門用語らしきものが含まれています。これらの用語が意味するところが分かれば、この質問の意味がわかるのですが、「わからない」という人の多くはこの段階で挫折してしまうようです。つまり「わからない」ということは「わからない”言葉がある”」ということなのです。ここをクリアすれば新しい世界のドアをあけて次の世界に行くことができます。

わからないの3大原因

もう少し「わからない」が起きる理由に踏み込んでみます。

  • (1)わからない言葉がある
  • (2)質問を分解せずに「丸呑み」で理解しようとする
  • (3)「俺の仕事じゃない」と思っている

以上が「わからない」の3大原因ではないかと考えます。

(1)わからない言葉がある

前述した通り、これが最初で最大のハードルです。わからない言葉(用語)があったら理解できないのは当たり前です。言葉(用語)さえわかればたいした問題ではない、ということは多々あります。その解消方法は下記でしょう。

まずは「質問者に聞く」ことです。一番簡単なのですが、心理的に(恥とかプライドとか立場とかで・・・)難しいと感じる人が多いかもしれません。「すみません、整流器ってどのようなものでしょうか?」と聞けば、「ああ、おたくのPMX18-5Aとか書いてあるやつだよ」と教えてくれるはずです。この聞き返しだけで「整流器」は「当社の直流電源」を指していることがわかりました。あとは同じように聞いていけばOKです。「PLCとは・・・?」「シーケンサのことだよ。三●の」とか。わからないときは恥ずかしがらず相手に聞くのが早道です。

さらに、会話の中で言葉の意味がわかったら、ぜひ理解を強化しておきましょう。Google先生に、会話中のキーワードを入れて検索すると、メーカのページを含むさまざまな情報が見つかるはずです。ヒットしたページをざっと眺めてみると、今まさに自分の理解したいことが書いてあるページがあったりします(ありがたいことです)。そうしたらしめたもの。最初のうちはわからなくても、少しづつ情報に近づいていくと思います。

こうあらためて書くと、至極普通のことなのですが、意外とやらないものなのですよ、これが。対応が済んだらそこで終わり(やれやれお茶でも飲むか・・・)。記憶が鮮明なうちに「復習」することが、あなたの財産になります。ぜひ習慣化してみてください。

(2)質問を分解せずに「丸呑み」で理解しようとする

これも非常によくあることです。言葉(用語)の理解を飛ばして、質問を「丸呑み」して咀嚼しよう(答えを出そう)とします。しかし言葉(用語)の理解を飛ばしてしまったら、答えは出ようがないですね。やはりここは一歩一歩、わからない言葉をなくしてゆくことが早道です。ひとつひとつ調べていけば、たいていのことは何とかなります。

(3)「俺の仕事じゃない」と思っている

実はこれが一番で、かつ自覚されない原因かもしれません。

勉強しても勉強しても、いっこうに覚えられないということがあります。頭のどこかで「俺の仕事じゃないや」という気持ちがあると、脳みそが理解する行為をやめようとするようです。つまり当事者意識の問題です。当事者意識がないままに、丸暗記しようとしても無理な相談です。学生時代、数学や理科など「何の役に立つんだ!」と思っている科目は成績悪かった記憶はありませんか?

「文系なので」とか「専門が違うので」という言い訳もまさにそれです。文系だから技術的なことが理解できるはずがない、専門が違うのだからわからなくっても当然。無自覚にそう思っていたら、いつまでたっても「わかる」ことが増えないのではないかと思います。どうやっても「覚えられない」時は、その辺もチェックしてみるといいかもです。

おすすめは仲間を作る

かくいう私も、なんだかんだ言って覚えられないことは多いです。そんなときは、一人で無理にやろうとせず、「得意な仲間と一緒にやる」ようにしています。人間が一人でできることには限りがあります。自分ができない部分について素直に助けを乞うことは、恥でもなんでもありません。そしてそのかわり、自分の得意分野については、ちゃんとお返しできるようにしておきたいものです。

「わかる」が増えると、仕事が格段に進むようになります。あたりまえのことかもしれまんせんが、その辺りのことをあまり考えずに、日々の仕事を流してしまう人(やれやれお茶でもするか・・・)が、少なくないように思います。そんな感じでただ年を重ねてしまうと、いつしか「残念なベテランさん」になってしまいます。 「わかる貯金」には裏技がありません。ひとつひとつ、コツコツが王道です。日々の積み重ねが財産になります。ぜひ実践してみて欲しいと思います。

課題

  • 車載電装品の評価時、実抵抗を使用していませんか?
  • 劣化したバッテリ複数個用意して、車載電装品を評価していませんか?

車載電装品の評価試験において、ワイヤーハーネスの抵抗成分を含むシミュレーションでは通常、実抵抗を用意し試験回路に組み込む必要がありました。

また、劣化したバッテリを接続した状態でのEUTの挙動を模擬したい場合、一般的な直流安定化電源ではバッテリの内部抵抗を模擬できないため実際のバッテリを複数個用意する必要があり、多くの工数がかかっていました。

このような問題を解決するには?

内部抵抗可変機能付きの直流安定化電源を使用すれば、各種車載電装品におけるワイヤーハーネス等の伝送経路インピーダンスの模擬や劣化したバッテリを模擬して性能評価を行うことができます。

ワイヤーハーネスの抵抗成分の模擬として

ワイヤーハーネスの抵抗成分の模擬として

劣化したバッテリの模擬として

劣化したバッテリの模擬として

システム設計や電池の充放電試験器をメインに担当している宮野と申します。
本コラムは、「いつもより簡単な充放電試験器だ」と、高をくくったことで痛い目にあった経験です。

当社には充放電試験器の定番モデルとして「充放電システムコントローラPFX2500シリーズ」という製品があります。電池の電気特性評価に必要な「充放電コントロール」と「高精度測定」のノウハウをコンパクトに凝縮した高性能コントローラです。キクスイの直流電源、電子負荷装置に、PFX2500シリーズを組合わせるだけで、高精度な試験システムを簡単に構築することが可能なものです。
詳細は当社Webの製品情報「バッテリテスタ・キャパシタテスタ(PFXシリーズ)」をご参照ください。

PFX2500seriesシステム構成図

システム図

PFX2512_3_

セットアップ例(写真)

お客様が内製した充放電システムコントローラ

お客様のご要求内容は、充放電システムコントローラは自社で開発するので、充電用の直流電源と放電用の電子負荷装置に指定した外部コントロール用インターフェースを取り付けて、ラックに組み込んでほしいというものでした。つまり、当社としては、ラックアップと外部制御用(絶縁して)の電圧コントロール端子を、ラックの外側(後面パネル)に用意するだけのものと理解しました。

充電方法は、直流電源のリモートセンシングを用いたCC-CV 充電(※1) を行うとのことでしたのでCV 制御端子、CV モニタ端子、CC 制御端子、CC モニタ端子を用意しました。電子負荷装置も同様の端子を用意しました。 また、試験対象が電池という事もあり、充電終了時に電池側から直流電源に電流が戻ってこないように逆電流防止ダイオードも挿入しておきました。逆電流防止ダイオードについては下記取説の抜粋をご参照ください。

直流電源の取扱説明書から『エネルギーが蓄積された負荷』の抜粋

エネルギーの蓄積された負荷に対する対策

電池のようにエネルギーが蓄積された負荷を接続する場合には、負荷から本製品内部の回路へ電流が流れて、本製品を破損したり、電池の寿命を短くする可能性があります。
このような負荷に対しては、図1-4のように本製品と負荷の間に逆電流防止用のダイオード(DRP)を直列に接続します。
リモートセンシングとは併用できません。

回路図

図1-4  エネルギーの蓄積された負荷に対する対策

※1:CC-CV 充電:定電流で一定期間充電し設定した電圧値になった時点で定電圧動作に切り替えて動作するモードのことを示します。

意図しない微小な放電電流

ラック、直流電源、電子負荷装置、逆電流防止ダイオード、その他もろもろ。パーツが揃ったところで一気に組み上げました。さぁ、動作確認です。システムに電池を接続しました。まずは充電終了、ところが電池から微小な放電電流が流れていることを発見しました。その放電電流は直流電源に向かって流れていました。

逆電流防止ダイオードがあるのでブリーダー回路(※2)より放電するものはないと思っていましたが、実際は数十mA 流れていました。数十mA でも電池にとっては影響がある電流です。配線ミスなどがあったのではないかとブロック図、回路図を手に原因を調べました。そして原因を見つけました。

先に述べました通り、お客様ご要求には「充電方法は直流電源のリモートセンシングを用いたCC-CV 充電」とありました。このリモートセンシングに原因がありました。電池の出力は、直流電源の内部でリモートセンシング回路から経由してブリーダー回路に繋がっていました。リモートセンシング回路とブリーダー回路のトータルインピーダンスは、約2kΩだということが回路図から見て取れました。したがって電池はこの2kΩで放電されている状態にありました。

例)電池電圧45V の場合 45V÷2kΩ=22.5mA

この放電電流が流れていました。

※2:ブリーダー回路:出力端子に対して並列に接続されている内部抵抗回路により、電圧の設定変更時、電源オフ時、負荷を外した際に機器内部の回路に貯まったコンデンサに残る電荷を急速に放電する回路です。ブリーダー制御は、製品によりオン/オフが可能な物もあります。

リモートセンシング線への対策

そこで対策です。直流電源のリモートセンシング線と電池の間にリレー接点を追加。充電終了と同時にリモートセンシング線を電池から切り離すことで、放電電流を無くすことができました。

いつもは充放電コントローラとして、当社のPFX2500シリーズを使うことが多く、そこでは負荷線とリモートセンシングの断続が連動するようになっています。つまり気を遣わなくともPFXが上手くやってくれていたわけです。しかし今回は充放電コントローラがお客様の内製品であったため(負荷線とリモセンの連動がない)、そこは別途手当するべきを見落としてしまったということでした。

充放電システムコントローラPFX2500シリーズは、直流電源、電子負荷装置と電池の接続に関して問題の無い接続、遮断ができるよう設計されています。あらためてよくできていると思いました。充放電システムコントローラPFX2500シリーズのことは十分理解していると思っていましたが、まだまだのようです、日々勉強です。

なお、私がこのPFX2500シリーズをご紹介したソリューションノート「バッテリテストソリューション」もあります。ご一読いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

ソリューションノートにて「自動車用ヒューズ溶断試験ソリューション」を紹介させて頂きました坂田です。今回は、自動車用ヒューズについて、規格改版の動きが最近ありましたので、その情報をご提供したいと思います。

ISO20934規格がPRFに

その規格とは、2018年5月時点で草案となっていた

ISO/DIS 20934
Road vehicles — Fuse-links with axial terminals for use in 48V networks —
Types SF36-48V, SF51-48V and SF56-48V

というものです。

ISO 8820をベースとして作成されており、適応範囲は次のように記載されています。

ISO 20934は、公称電圧がDC48V の路上走行車における定格電圧DC70V 、定格電流30A〜500A、および電気系統での使用を意図した2500Aの遮断容量を持つヒューズリンクに適用できます。

そして現在(2019年2月)、下記のような状況にあります。まだ草案ですが、ISO/DISからISO/PRFと一段階進んでいます。

ISO/PRF 20934
Road vehicles – Fuse-links with axial terminals for use in 48V networks –
Types SF36-70V, SF51-70V and SF56-70V

なお参考までに、ISO規格制定は下記のような手続きで進みます。

(PWI→)NP → AWI → WD(→CD)→ DIS → FDIS又はPRF → ISO規格(PAS、TR、TS、R)

PRFの次は、ISO規格として発効となります。

定電流モードでの電子負荷の使用が許可されない!

この規格では、ヒューズに関する多くのことが規定されていますが、私が注目したところは、
遮断容量(Breaking capacity)にあります。試験内容の記述の中に

The usage of an electronic load in constant-current mode is not permitted.
(定電流モードでの電子負荷の使用は許可されていません。)

という一文がありました。これは困りました・・・。ソリューションノートの「自動車用ヒューズ溶断試験ソリューション」では、電子負荷装置における定電流モードの正確な電流スルーレート設定を前面に出して紹介しているのです。

定抵抗モードを使う

しかし、ちょっと考えて・・・閃きました。電子負荷装置の定抵抗モードを使えばいいのでは。

そもそも遮断容量試験について、規格の中に記載されている試験回路は、電源と回路電流を決定する抵抗器、それと電流の立ち上がり時間(時定数)を決めるインダクタンスで構成されています。
電子負荷装置を定電流モードではなく、定抵抗モードに設定します。更に、シーケンス機能を使って規格にある時定数で電流が立ち上がるように動作させればよいのではないかと。

そこで実証のため実験をしてみました。

実験

遮断容量試験でヒューズに流す試験電流の波形は、下図のように決められています(図1)。

図1

電流2500Aの設備を用意するのが容易(笑)でなかったので、実験では IB=70Aで確認してみました(図2)。電子負荷装置は定抵抗モードでシーケンス機能を使っています。

図2

図2

規格にある時定数(2ms)で立ち上がる試験電流が再現できました。

今後この規格が正式に制定されると海外向けのヒューズにはこの規格での試験を実施することが必要になります。しいては、ISO 8820を参考にして作成されました国内の自動車用ヒューズの規格JASO D612 にも影響が及ぶことが考えられます。

ヒューズ用試験装置を必要としているお客様、ぜひ当社にご相談ください。電子負荷装置の定電流モードと定抵抗モードを必要に応じて使い分けられる、便利なヒューズ試験システムをご提案できると思います。

よろしくお願いいたします。

※参考資料
参考として、遮断容量試験の回路図を示します。自動車規格JASO D612 からの抜粋です。ISOも同じ回路になります。

図3

画像をクリックすると拡大します

回路図を見て回路の動きを理解することは、私にとってはまだまだ難しいものです。特に初めて目にしたような最新の回路図となると、その動作の読み取りに難渋することがよくあります。しかし当社にはそんな(複雑怪奇な!)回路図を描いたベテランの先輩がたくさんおり、気軽に聞きに行くことができます。そして(たいていは親切に)教えて貰えます。でも私の場合は、聞いただけですと時の経過とともに忘れてしまうことが多く(残念!)、しっかり自分のものとするために何らかの行動を起こすことが必要であると常々思っていました。

回路図の振る舞いを考える

皆さんは、回路図を見て、どのような動きになるかわからない場合、または自分で考案した回路が思っているような動きをするだろうか?と検証する場合、どうしていますか?

私の場合は、まずインターネットや書籍を見て情報を得ることにしています。その次に先輩に聞いたりして足りない情報を集めます。それから実際に実験回路を作成して動作を確認してみるという順番です。しかしインターネットの記事や書籍を読んで、なんとなくわかったような気がしている場合も多いのが現実です(理解力に問題があるのかもしれませんが・・・)。そんなときには実験回路を組む前に回路シミュレーションソフト(SPICE)を使用して、シミュレーションしてみます。その結果から、OKと判断できたら、実験基板を作成して、実際の動作を確認するようにしています。

回路シミュレーションソフト(SPICE)

回路シミュレーションソフトは、SPICE (Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis, スパイス) と呼ばれるものです。歴史を調べると、そもそもは集積回路の設計用途として1973年に開発され、その後PCBなどの電子回路の検証にも使われるようになったということです。私が主に使っているのはリニアテクノロジ社の「LTSpice」で、当社内では「PSpice」なども使われています。

私が回路シミュレーションソフトを、どのような場面で使用しているのか整理してみるとこんな感じです。

  • インターネットや書籍の閲覧だけでは、理解できない時
  • 回路図の中で部分的に動作が不明な時
  • 新規設計した回路が想定した動きをするか確認したい時
  • 単純に閃いた回路の動作を確認したい時

新規設計の回路において、はじめから実験基板を作成し検証を行うよりも、回路シミュレーションソフトを使用すれば、抵抗やコンデンサなどの電子部品の定数を簡単に置き換えて動作の確認が行えるため、検証時間の短縮につながり設計の効率が上がると思います。

しかし、回路シミュレーションソフトも正しく使用出来なければ意味がなく、かえって混乱してしまうこともあります。実際、私も設計した回路をシミュレーションした時に明らかに不自然な動作になっていて、シミュレーションの段階で行き詰ってしまうこともありました。そうならないためにも、回路シミュレーションソフトのスキルアップが必要だと感じます。こういったツールは時々触るだけでは、初心者レベルをなかなか脱せないので、まとまった時間を確保して(夏休みとかに・・・でもそれってブラックかな?)自主トレをするのが有効ではないかと思います。使いたい時に、サクッと簡単に使いこなせるようになることが重要です。

SPICEを使いこなして仕事のレベルを上げよう

回路シミュレーションソフトを使いこなせるようになれば、机上設計の検証、実験回路の動作確認、回路動作の理解力向上に繋がることは間違いありません。しいては、先輩が設計した回路のウィークポイントなどを見つけられるようになれば、さらにカッコいいなと思っています。「山椒は小粒でもピリリと辛い」・・・ですね。

なお、「LTSpice」は無料でダウンロードできますので、未経験の人はぜひ試して見て欲しいなと思います。また下記のようなWebアプリもあります。これはオシロ表示に加えて電流の流れなども表示してくれるので、教材としても便利そうです。

Circuit Simulator Applet
http://www.falstad.com/circuit/index.html

spice

彼を知り己を知れば百戦して危うからず
敵と味方の情勢を知り、その優劣・長短を把握していれば、何度戦っても負けることがない。

大辞林 第三版より

当社の製品は、自己完結型ではありません。常に相手、つまり客先の設備や製品があります。なので私の仕事はシステムを納品して終わりとはいかず、被試験物をつなぎ動作確認を経て「客先設備と一体化」できたときに晴れて完了となります。

そしてこの仕事で重要なことは、事前に客先事情(設備や製品)を仔細に把握できるかどうかです。「彼を知り・・・」は孫子の兵法の有名な言葉ですが、仕事の成否も同じ理屈だと思います。事前調査は本当に重要です。
いまでこそ、仕様のお打ち合わせで根掘り葉掘りお伺いするようなりましたが、駆け出しの頃はその辺りがいい加減だった(というかよくわかっていなかった)こともあり、社検(自社検査)ではOKだったが納品して仕様通りに動かないということが幾度かありました。

今回のお話は、私が初めてお客様向けシステムを担当し、納品で「あれれ?」となった経験談です。

初仕事は疑似バッテリーシステム

私の初仕事は、当社直流電源と直流電子負荷を用いて特注アプリケーションソフトウェアで制御する「疑似バッテリーシステム」でした。 まるで二次電池のような充放電ができるシステムです(図1)。

(図1)

当社での作業を終え、お客様のもとにシステムを運び込み、お客様設備と接続し動作確認を開始しました。 問題なく作業は進んでいたのですが、ふと気になる部分を見つけました。 電流計の表示値が設定値よりも低い電流値になっているのです。 その値の違いは電流計確度を少し超える状況となっていました。
一通りの検査項目が終了し、システムとしての動作はご要求通りでしたが、電流値の設定値と電流計表示値の差が何故発生するのか、ということが問題になりました。

もちろん社内で動作確認を行ったときは問題ありませんでした。 そこで当社システム単体での動作を確認するために、お客様の了解を得て、お客様設備との接続を外させていただきましたが、その結果は異常なしと判断できました。
お客様設備も異常なしと判断されているものです。 つまりお客様設備と接続すると、なぜか現れる現象ということになります。

電流の測定値に差が発生するということだったので、次に電流測定回路周辺を調べてみることにしました。 電流測定回路はパワーラインのマイナス側にシャント抵抗器を挿入する構造でした。 そして当社システムの回路構成とお客様設備の回路構成を見比べているうちに原因がわかりました。

原因はグラウンドの接地

お客様設備の回路図をよく見ると、回路グラウンドが接地されていました。そして当社システムの電流測定回路のグラウンドも接地されていました。

グラウンド(GND)の意味は電位の基準点です。英語としての意味は「Ground=地面」ですが、電子回路においては、グラウンド=接地(アース:地球つながっている)とは限りません。しかし一般的には安全やノイズ除去のために、機器を接地するのが常識であり、そういう意味で、お客様設備も当社システムも「単独稼働」であれば妥当な処置です。

しかしお客様設備と当社システムは繋げる必要があります。それぞれのグラウンドが接地されて繋がることで、パワーラインのマイナス側においてシャント抵抗以外に電流が流れる経路が形成されてしまったのです。 つまり充電電流が分流してしまったわけです。 電流計の表示値の差異は、分流した電流が差し引かれた結果だったのです(図2)。

(図2)

回路を絶縁

原因がわかればあとは対策です。当社システムの電流測定回路を絶縁型に変更し、接地しないように変更しました(図3)。

(図3)

この対策を施したことで電流計の表示値が設定値と同じ値になりました。 いまならカレントセンサを使用することによって電流測定回路の絶縁は簡単にできるかと思います。システムはお客様の設備と一体化して完成形となります。 お客様設備のことをよく理解してから設計を行うべきであると反省させられた経験でした。

技術者を志す人は、たぶん「ものづくり」が好きで、はやく手を動かす作業をしたくなります。趣味なら「作りながら考える」というのは大いにアリですが(むしろ楽しい)、仕事の場合、手を動かす前の準備(調査・設計)が重要です。
そこでの手抜きは、私が経験したように「ツケ」となって返ってきますので。

若い技術者のみなさんには、ぜひ心がけておいて欲しいことと思います。

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